模型の世界も新型フェアレディZがアツかった!!

『第60回 全日本模型ホビーショー』注目のカー&バイク・モデルはコレだ!!

2022年10月1日(土)~2日(日)に東京ビッグサイトの南1、2ホールで一般公開される『2022第60回全日本模型ホビーショー』(入場料:前売り券1000円/当日券1200円/中学生以下無料)。3年ぶりの開催となる模型の祭典で発表された模型ホビー製品の中から、MotorFan.jp的な見どころをお伝えしましょう。

■模型でも超人気の新型フェアレディZ!!

タミヤの『1/24スポーツカーシリーズ No.363  NISSAN フェアレディZ (RZ34)』(予価4180円・税込/2022年12月発売予定)。

高い人気を誇る新型フェアレディZは、模型の世界でも超人気。タミヤから2022年12月発売予定の『1/24スポーツカーシリーズ No.363  NISSAN フェアレディZ (RZ34)』(予価4180円・税込)は、2ドア ファストバック型クーペのフォルムを実車そのままに再現。インテリアは国内仕様、北米仕様(左ハンドル)が選択できるほか、ミッション下部や前後サスアームなどを別部品としてシャシー下面も立体感ある仕上がりとしている。

モデラー的な注目点はボディとルーフのアウターパネル、日本刀をイメージしたルーフ両端のフィニッシャーなどを別パーツ化し、ボディ塗装時のマスキングの手間を減らしていること。闇雲に別パーツ化するのではなく時宜を得た別パーツ化であり、その勘合精度も極めて高く“パチピタ”だ。

ボディとルーフのアウターパネルなどは塗装の便宜のため別パーツ化。
別パーツ化によってサンバイザーなどがボディパーツのルーフ内側部分に彫刻できるようになった。
別パーツ化はシートにも及ぶ。国内仕様と北米仕様が作り分け(塗り分け?)られる。

また、ウインドウはフロント、サイド、リヤを一体化した逆バスタブ形状の透明部品で再現されることが多いが、ボディとルーフのアウターパネルの別パーツ化により、ウインドウの透明パーツはこの間に挟み込む形をとる。これによりルーフの裏側に透明パーツが回り込むことがなくなったため、サンバイザーなどを彫刻することが可能となりリアリティ向上にも大きく貢献しているのだ。

驚くのはこの塗装手順簡略化の思想がシートにも及んでいること。国内仕様と北米仕様はシートの色分け部位が異なっているのだが、どちらの仕様として塗装するにしても具合が良いよう4パーツ構成となっている。これはシート全体をきちんと再現する事につながったため、シートの再現性そのものも大きく向上している。従来の1/24スケールあたりのいわゆる“ハコ車”の自動車模型のシートは「どうせ見えないから」と1パーツ構成の物が多く、このためシートバックなどに大きな肉抜き穴が開いて興ざめするケースが多いのだが、このシートは完璧なミニチュアになっているのだ。

間違いなくタミヤの新型フェアレディZは最高水準にある自動車模型の一つ。ファンにはうれしいクリスマスプレゼントになるはずだ。

AOSHIMAの『ザ☆スナップキット No.17 ニッサン RZ34 フェアレディZ』(予価1980円・税込/2023年1月発売予定)
AOSHIMAのパーツ構成。わずか23パーツで絶品の模型が組み上がる驚異。

新型フェアレディZの模型はAOSHIMA(青島文化教材)からも発表されている。2023年1月発売予定の『ザ☆スナップキット No.17 ニッサン RZ34 フェアレディZ』(予価1980円)・税込)は、現在、乗りに乗っているAOSHIMAの『ザ☆スナップキット』シリーズからのリリースで、スケールは当然ながら他のシリーズ車同様に1/32。

接着・塗装前提のタミヤZに対し、AOSHIMA Zはパーツ数を抑え、プラスチック材料の着色でボディ色を再現したピカピカのツヤ有りボディを用意、塗り分けが必要な部分はシールで再現、はめ込み式を採用して接着剤不要とするなど、徹底した組み立てやすさにこだわっており、老若男女を問わず初心者から模型製作の楽しさが味わえる点が魅力。また、こちらのZはローダウン仕様にも組み立て可能で、全ボディカラーをそろえたくなる。

■時代を超えて愛され続けるクラシックミニが登場!!

ハセガワの1/24スケール『ミニクーパー 1.3i(1997)』(予価:3190円・税込/2022年10月下旬発売予定)

ハセガワからは2022年10月下旬に1/24スケール『ミニクーパー 1.3i(1997)』(予価:3190円・税込)が登場予定。1959年に登場し、2000年までモデルチェンジすることなく製造され続けたミニの最終型(通称:Mk.Ⅹ)の中から“ミニクーパー”(1997年モデル)を徹底した実車取材をもとに完全新金型で再現している。足回りや特徴的な車体構造の再現にこだわり、ダッシュボードのメーター枠などにはメタルインレットを採用、ウインドウの塗り分けシールも付属する。また、センターメータータイプのダッシュボードやウッドステアリング、フェンダーミラーやヨーロッパ式ナンバープレートなどのオマケパーツも付属するという。

■“日本一有名なシーマ”がモデルアップという快挙(?)

トミーテック『日本車の時代17 日産セドリックシーマ 伊藤かずえ仕様』(発売日未定/価格未定)。初代後期型のモデルとして貴重。
商品パッケージには実車オーナーの伊藤かずえさんの写真とインタビューが掲載される予定。

「セドリック/グロリアの上を行く」高級派生車種として1988年に誕生した日産の初代シーマ。あらゆる面で飛び抜けた存在として知られ、現在に至るもファンの多い車種だが、この初代シーマの熱烈なファンでありオーナーとしても知られる女優の伊藤かずえさんの愛車を再現した1/64スケールのミニカーが、トミーテックから『日本車の時代17 日産セドリックシーマ 伊藤かずえ仕様』として発表された(発売日・価格未定)。日産によってフルレストアされたことでファンの間では“日本一有名なシーマ”として知られるが、前期型とは異なるフロントグリルなど後期型のディティールをきちんと再現したものとなっているという。また、パッケージには伊藤さんのインタビューや写真などが掲載される予定という。

■バイクはまさかの、あの2ストローク・スポーツかぶり!?

ハセガワの1/12スケール『ヤマハ RZ250(4L3)(1980)』(予価:3740円・税込/2022年11月中旬発売予定)
AOSHIMA『1/12完成品バイク Yamaha RZ250』(価格未定/2023年発売予定)*試作品

バイクで注目を浴びていたのは2022年11月中旬発売予定のハセガワの1/12スケール『ヤマハ RZ250(4L3)(1980)』(予価:3740円・税込)だ。排ガス規制が強化され、世界市場における2ストローク・エンジンの規模が縮小傾向にあった1970年代、「最後の2ストロークになる」という覚悟をもってヤマハが開発した集大成モデルがRZ250で、水冷2スト並列2気筒エンジン、モノクロスタイプのリヤサスペンション、キャストホイールなど、徹底的に当時の最新技術を盛り込んだのが1980年に発売されたRZ250(4L3)。徹底した実車取材で“400キラー”と呼ばれた伝説的マシンを完全新金型で再現している。

ところが同じ1/12スケールでAOSHIMAからも完全新金型でヤマハRZ250が登場する。ただしこちらは組み立て模型ではなくダイカスト完成品。『1/12完成品バイク Yamaha RZ250』は2023年発売予定(価格未定)だ。

さて、あなたのお気に入りの1台は見つかっただろうか?

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