スタイリッシュで人気の高いクロスオーバー、マツダCX-30の使い勝手を徹底チェック! |SUVレビュー

「ファミリーユーザーにも買っていただけるコンパクト」と開発者。CX-30は4名乗車で荷物を積んでも快適なクロスオーバーSUVである。その理由は、小さな車体でありつつも実用的な後席と広めの荷室を前提にしたパッケージングとしているからだ。

REPORT●工藤貴宏(KUDO Takahiro)
ASSISTANT●菅原樹里亜(SUGAWARA Juria)(身長160㎝)
PHOTO●中野幸次(NAKANO Koji)
取材車のプロフィール CX-30 20S PROACTIVE Touring Selection
ボディカラー:ポリメタルグレーメタリック
インテリアカラー:クロス・グレージュ
※一部のカットは別グレードを撮影しています。
※本稿は2019年11月発売の「マツダCX-30のすべて」に掲載されたものを転載したものです。

ワイパーアームにウォッシャー吹き出し口を内蔵

ウォッシャー吹き出し口をアームに内蔵したフロントワイパーを装備。作動時はウォッシャーを噴いた直後にワイパーで拭き取るため、ウォッシャーが視界の邪魔をしないのがメリット。コンパクトカーへの採用はかなり珍しい。

電動開閉式テールゲートの採用を拡大

このクラスの国産車で電動開閉式テールゲートを設定していることも珍しいが、それがほぼすべてのグレード(「20S」以外)に標準装備なのだから驚き。ゲート裏にあるカギの形をしたボタンは、押すとゲートが閉じた後にドアがロックされる。

〈運転席まわり〉8.8型センターディスプレイを全車に標準装備する

アッパー部分の意匠は異なるが、レイアウトは基本的にマツダ3と揃えて理想を追求。メーターなどドライバーの正面は左右対称として運転に集中できる環境をつくりつつ、横長の8.8インチディスプレイ(非タッチパネル)を全車に備える。
すべてアナログのように見えるが、速度計は7インチのTFT液晶として状況に応じて表示を変化させる仕掛け(指針も液晶)。デザインがシンプルだからスッキリ読め、発光も光量は抑えつつその周辺の明るさを統一して見やすさに配慮している。

トグル式とプッシュ式を組み合わせたステアリングスイッチは右がクルコン関連で左がオーディオ/発話とメーター内液晶の表示切替。ひと押しで音楽をミュートできるのが便利だ。

マニュアル操作時はレバーを奥(前方)に 倒すとシフトダウン。一般とは逆だがBMWなどと同じで理にかなった操作方法だ。
シフトレバー後方にはナビなど画面の操作系を中央に、左にオーディオのボリューム、右に電動パーキングのスイッチを配置。
レバーを曲げることで、ハンドルの隙間から表示が見やすいのがマツダ車の美点。ライトは操作後に手を離すと「AUTO」位置に戻ることでオートライト法制化に対応。
スターターは全車ともプッシュ式。ボタンはメーターパネルの左下あたりにインストールされていて、左手で操作。
「20S」標準仕様を除くAT車にはステアリングシフトスイッチが備わり、ハンドルから手を離さずに変速可能だ。
シフトレバー脇のスイッチをSPORTモードに入れると、メーター内にオレンジで「SPORT」と表示される。

レバーを曲げることで、ハンドルの隙間から表示が見やすいのがマツダ車の美点。ライトは操作後に手を離すと「AUTO」位置に戻ることでオートライト法制化に対応。

トラクションコントロールのオフスイッチをはじめとする走行機能系のボタンを運転席の右側に組み込む。
シートメモリーの呼び出しボタンもインパネの右下に組み込む。メリットは目で確認しながら押しやすいことだ。
ガソリン車は走行モードを「ノーマル」と「スポーツ」に切り替え可能。後者では、エンジン回転を高めに保つ。
「ツーリングセレクション」と「Lパッケージ」はシートヒーターに加えステアリングヒーターまで備えて冬も快適に。
アクセルとフットレストの位置はドライバーに対して左右対称配置。アクセルは踏み続けても疲れにくいオルガン式だ。
「ツーリングセレクション」と「Lパッケージ」の運転席は10ウェイ電動調整式。調整スイッチは座面脇に用意する。

センターメーター内各種インフォメーション

運転情報画面:燃費情報を表示する。瞬間燃費と前回リセットしてからの平均燃費、そして航続可能距離を切り替えることが可能だ。
i-ACTIVE SENSE画面:クルーズコントロールやレーンキープアシストシステムの作動状況などを表示。この画面時は速度計がデジタル表示となる。

キーワードで検索する

著者プロフィール

工藤 貴宏 近影

工藤 貴宏

自動車ライターとして生計を立てて暮らしている、単なるクルマ好き。

大学在学中の自動車雑誌編集部ア…