モデル末期なのにクロストレックが大人気! いまや北米スバルの大黒柱だ 

スバル・Crosstrekハイブリッド
スバル・オブ・アメリカ インク(SOA)は、2022年9月の車両販売台数を4万5,658台と発表した。2021年9月(4万2,054台)と比較して8.6%増加したことを明らかにした。また、1-9月の累計販売台数は40万1,115台で、2021年同期比で13.3%減少した。スバルは、世界中の自動車メーカーに影響を及ぼしている半導体不足とサプライチェーンの問題の結果、在庫の課題に直面し続けている。

北米スバルの販売台数は9月に前年同月比でプラスとなったが、1-9月累計ではまだ13.3%前年同期比でマイナスだ。

そのなかで好調なのは、クロストレック(Crosstrek=日本名XV)だ。9月は、Crosstrekが台数ベースでトップとなり、1万6,092台(2019年8月に記録した15,860台を上回る)、2021年同期比35.6%増と過去最高の販売台数を達成した。アウトバックは2021年9月と比較して20%増、アセントは18%増となった。通年では、『クロストレック』が2021年同期比14.2%増、SUVの『アセント』が同6.9%増となっている。

スバル・フォレスター
北米スバルSUV販売台数の推移

上の表は、この1年間の北米スバルのSUVの販売台数の推移だ。

この数カ月、クロストレックの好調さが際立っている。北米スバルの大黒柱といえば、ここ数年常にフォレスターとアウトバックだった。それが2022年に入って、販売台数のトップの座を占めているのはクロストレックなのだ。

2021年1-12月2022年1-9月
アセント(Ascent)5万9980台4万6022台
クロストレック(Crosstrek)12万746611万5344
フォレスター15万4723台7万9405台
アウトバック15万4623台10万5404台

この9月に新型がワールドプレミアされ、日本でのモデル名も「クロストレック」となった。ということは、当然北米でもいまは「モデル末期」。それでも、売れ続けているのは、アメリカでこのサイズで本格4WDシステムを持つクロスオーバーとしてのクロストレックが支持されているからだろう。

新型のボディサイズ、デザインは現行型と大きくは違っていない。つまり「キープコンセプト」だ。それは、現行型の人気の高さ故だろう。アウトバックもレガシィもそう。近年のスバル車のフルモデルチェンジは、大胆というよりキープコンセプト。この戦略が奏功するか、新型クロストレックの北米での売れ行きにも注目していきたい。

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