高速道路で事故を起こした時は、どうしたらいい?【あらためて知っておきたいクルマのトラブル対処法】

事故やトラブルが起きたときに、正しい対処法を知っていれば、パニックにならなずに冷静な判断ができる可能性が高まります。教習所で習ったはずなのに時間とともに忘れていってしまう、クルマの事故・トラブルの正しい対処方法を再確認しましょう。今回は、高速道路で事故を起きた場合の正しい対処法です。

後続車の追突など二次的な事故を防ぐことが大切

多くのドライバーは事故やトラブルを起こさないように安全運転を心がけていますが、それでも事故やトラブルは起きてしまうことがあります。もしもの時に備えて、事前に対処法を知っておくと、実際に事故やトラブルが発生した場合でも、パニックにならず冷静に対処できる可能性が高まります。それでは、高速道路で事故を起こしてしまった場合、どのように対処するのが、自分にも周囲の車にも安全な方法なのでしょうか?4つのステップを覚えておきましょう。

【1】ハザードランプを点灯させて、クルマを路肩に寄せる

車に事故や故障が発生した際、自走できる場合はハザードランプを点灯させ、できるだけ路肩にクルマを寄せます。橋やトンネルなど路肩が狭かったり路肩がない場合は、可能な限り広い所まで自走します。

【2】同乗者を避難させ、発炎筒・停止表示器材で後続車に合図

後続車が停止車両の存在を知らせるため、以下の方法で合図を行います。100km/hで走行するクルマの停止距離は約110mなので急に止まることはできません。特に夜間は後続車が停止車両に気づくのが遅れると、追突される可能性が高まるので注意が必要です。
・ハザードランプ点灯
・発炎筒を発火
・停止表示器材(三角表示板)の設置

発炎筒、停止表示器材(三角表示板)は車の後方に、無理のない範囲で設置します。
また、作業の際に本線・路肩を歩き回るのは危険です。ガードレールの外側や中央分離帯に沿って後方へ移動します。

こちらの画像は、JAFの夜間視認性に関する実験の画像。停止表示器材がないと停止車両はほぼ見えない。右の画像のように停止表示器材を立てると、その先に停止車両の存在を確認できる。だが、車両の周囲に乗員がいる場合、人間まで認識できない可能性があるので本線や路肩を歩き回るのは危険だ。

停止表示器材なし
停止表示器材あり

【3】ガードレールの外側など安全な場所に避難

後続車への合図と同時に、運転者も同乗者も全員ガードレールの外側に避難します。橋や高架など外側に避難できない場合は、車から離れてガードレールに身を寄せるなどして安全を確保します。乗車したまま救助を待つことは、後続車の追突や車両火災の可能性があるため大変危険です。
ガードレールの外側に避難する際は、追突されて弾き飛ばされたクルマの巻き添えにならないように、自分のクルマより後方(進行方向の逆方向)に避難します。

【4】非常電話か携帯電話で救援依頼をする

1kmおきに設置してある非常電話か携帯電話で救援依頼します。携帯電話の場合は「110番」に電話して、場所が特定できるように、路肩にあるキロポストの数字を伝えます。
非常電話は、本線上(1kmおき)、トンネル内(200mおき)、インターチェンジ、SA、PA、バスストップ、非常駐車場に設置されています。受話器を取るだけで、道路管制センターに繋がるので、事故や故障の状況・負傷者の有無などを伝えます。

高速道路での事故後の対処は「普通の道路での事故と違う」とういところが大きなポイントです。追突や乗員が後続車にはねられる二次的な事故を防ぐように安全を確保することが大切です。
追突事故を防ぐためにも、発煙筒や停止表示器材がクルマのどこに収納されているのかを、一度確認してみましょう。
画像出典:JAF

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