トヨタの北米部門は、ラスベガスで開催されるSEMAショーにて、トヨタ・モータースポーツガレージチームと共同製作された「GRスープラ 10second Twins(テンセコンドツインズ)を展示した。今回のコンセプトは、限られた比較的低価格の予算内で真のクオーターマイル・ドラッグレーサー向けに、GRスープラの性能をさらに向上させたパフォーマンスモデルとなっている。
開発チームは、2020 GRスープラ 3.0をベースに30~40%の馬力アップに努めていた。今回のモデルは、純正の3.0リッター直列6気筒エンジンにシングルターボチャージャーと2つのCSF高性能インタークーラーを搭載し、キャットレスダウンパイプ、3.5インチ排気管、ECUチューンと合わせて、最高出力335PS、最大トルク800Nmを発揮する。トランスミッションは、純正の8速オートマチックトランスミッションにパドルシフトを装着し、CSF高性能熱交換器とCSFトランスミッションクーラーを追加して出力アップに対応している。
強力なトルクに耐えるホイールの開発のために、チームはウェルドレーシングとミッキートンプソンパフォーマンスタイヤ&ホイールの専門家に、発進時に最大のトラクションを発揮する強固なホイールとタイヤのパッケージを依頼し、リアにウェルドレーシングベルモントビードロックホイール。フロントにウェルドレーシングベルモントドラッグホイールを装着している。GRスープラのブレーキは、13.7インチのフロントディスクにブレンボ製4ピストンキャリパー、13.0インチのリアディスクにシングルピストンフローティングキャリパーと、十分な制動力を備えており、さらにホークパフォーマンス製パッドで制動力を高めている。
インテリアでは、GR Supra 3.0の標準的なシートから大きな変更はなく、G-Force Racing Gearの6点式レースシートベルトがハーネスバーに取り付けられているのが唯一の追加装備となっている。また、テキサス州マッキニーにあるコンプリート・カスタムズは、Toyota Gazoo Racingにインスパイアされたペイントスキームを作成し、特別仕様感を演出している。最初のテスト走行では、10-Second Twin スープラは、クォーターマイルで11秒台半ばのタイムを達成した。その後、ECUのファインチューニングを行い、10秒台の目標を達成し、10分984秒台を記録した。