当時欲しかったあのクルマをプレイバック! 【マツダ・CX-5(KE系前期)ガソリン編】

【当時は高嶺!? いま気になる中古車の新車当時レビュー】フルスカイアクティブがデビュー! マツダ・CX-5 ガソリン車(2012年2月〜2015年1月)

クルマ選びで迷うことのひとつが、新車か中古車のどちらを選ぶか。新車であれば、最新の機能を体感できるうえ、購入時にある程度自分好みにオーダーすることも可能。しかし現実的な予算を考えると厳しい場合も。一方、予算的にグッと抑えられるのが中古車だ。年式やクルマの状態によって金額は変わってくるが、新車当時買えなかった憧れのクルマが手の届く可能性もある。そこで、いま狙ってみたいクルマが登場した当時の仕様、そして試乗レポートをプレイバック。今回はマツダ・CX-5(KE系前期)ガソリン車。主要諸元表付き! 全長・全幅・全高、室内長、車重、最高出力や最小回転半径、乗車定員をはじめ、燃料タンク容量までわかります。

上質で気持ちのよい走りと優れた環境性能を両立!

MAZDA/CX-5
マツダ/CX-5(KE系前期)2012年2月発表

走りと環境性能を両立させる要素技術の総称がSKYACTIV(スカイアクティブ)。これまでアクセラ、デミオにも部分的に投入されてきた。が、CX-5はプラットフォームも一新されて、晴れて“フルスカイアクティブ”な点が注目される。

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実車はなかなか自然体な佇まい。CX-5は魂動(こどう=新しいマツダのデザインテーマ)の第1弾だ。ランプ形状やキャラクターラインなどディテールが、少し前のマツダ車では“いかにもな感じ”だったのが、今回はこなれて、最初から心地よく目に馴染む。

全長×全幅×全高=4540×1840×1705㎜で「正直にいえばミラーを入れた幅は2mを超えています」(田中英明主査)というものの、運転席からフードが目視でき、サイドや後方視界も良好なため、取りまわしで持て余す印象はなかった。

室内も機能、実用優先のデザインで実に好感がもてる。とくにスッキリと落ち着いたインパネ形状は、ゲーム機のコントローラーのようなインパネが多い最近の日本車のなかにあって、トップクラスの秀逸なデザインと断言したい。

しかもインパネ上面をはじめソフトパッドを多用することで、さり気なく上質感もモノにしていたりする。

室内スペースは、前後席ともまったく不満なし。乗降性にも配慮したといい、事実乗り降りしやすい。後席には40:20:40の分割可倒式が設定され、中央の“20”を活用すれば「IKEAで買った本棚やCDラックが持ち帰れる」(田中主査)ようになっている。

ディーゼル仕様が話題のCX-5だが、2Lガソリンエンジン(レギュラーガス仕様)+6速ATの走りもまったく不満なし。

というより、アクセルワークに対し、加速感が爽快で、いかなる場面でも期待どおりにレスポンスしてくれる…、というのが実態だ。およそ通常の走行状態なら音や振動も気にならないレベルに収められているし、乗車人数が増えてもストレスなく走ってくれる印象。

ハンドリング、乗り味は基本的に“自然でしなやか”と表現していい仕上がりだ。2WDとAWDとでは、AWDのほうが僅かにしっとりとした乗り味に思えたが、これは車重の差(AWDは+70㎏)が影響しているのだろう。

家族でクルマに乗って移動する時間が楽しかった、かつての価値観の復権を目指す…。そんな開発者の思いが、CX-5のシンプルで良質な道具感に込められている。


マツダの新しいデザインテーマである「魂動」(こどう)を取り入れたCX-5。SUVとして躍動感を感じさせるデザインだ。写真は4WD車。


質感の高いソフトパッドをふんだんに使ったインパネなど、デザイン性と機能性を備えた上質なコクピット。ルームミラーでカメラ映像が確認できる「サイドモニター/バックガイドモニター」は全車標準装備だ。

今回はこのSKYACTIV‐G2.0Lエンジンを搭載したガソリン車のみの試乗会だ。


20S・4WDのシート。室内は大人がゆったり座れる空間を確保。後席のレッグルームは997㎜と特筆もの。




ラゲッジ容量は通常で500L(DIN方式)、リアシートを収納すれば1620Lへと拡大する。またリアシートには使いやすい4:2:4の分割可倒式を採用した。

※記事の内容、価格、スペック等は2012年2月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。

[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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