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ミリ波レーダーよりも低コストながら高い搭載自由度を実現 古河電気工業:マツダCX-5/CX-8採用の現行品より検知能力大幅アップ! 準ミリ波でミリ波なみの性能を実現する「24GHzパルス式周辺監視レーダ」【人とくるまのテクノロジー展2019名古屋】

  • 2019/07/26
  • 遠藤正賢
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24GHzパルス式周辺監視レーダ

電線メーカー大手の古河電気工業は、7月17~19日にポートメッセなごや(愛知県名古屋市)で開催された「人とくるまのテクノロジー展2019名古屋」(主催:自動車技術会)に出展。世界初の技術として、次世代版車載用「24GHzパルス式周辺監視レーダ」を出品した。

REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●遠藤正賢、古河電気工業

マツダCX-5などに採用されている現行の「24GHz周辺監視レーダ」(左)と、開発中の「24GHzパルス式周辺監視レーダ」(右)

 同社は2016年11月より、一般的に準ミリ波レーダーと呼ばれる「24GHz周辺監視レーダ」の量産を開始。これが現行マツダCX-5およびCX-8の後側方監視レーダーとして純正採用されている。

 こちらには、送信電波の周波数を周期的に変化させながら送信し、受信した目標からの反射波との周波数差を測定することで距離を測る、FMCW(周波数変調連続波)方式が用いられている。

 次世代版ではこれを、断続的に超音波を出すパルス波を送信し、その受信波を検知することで距離と相対速度を検知する、パルス方式に変更する。

市街地で車載評価を実施した際のカメラ映像とレーダーの探知情報。高反射物と低反射物の位置を正確に検知しているのが分かる
 では、パルス方式に変更することで、どんなメリットが得られるのか。具体的には、FMCW方式では周波数軸しか検知できなかったものが、パルス方式では周波数軸と時間軸の両方で物体を検知できるようになるため、速度分解能が現行品に対し4倍以上にアップする。つまり、近くにクルマやシャッターなどの強反射物がある環境でも、低反射物である歩行者の位置をより高い精度で検知することが可能になるのだという。

バンパー内搭載時の検知性能を示すグラフ。右の「24GHzパルス式周辺監視レーダ」は距離や相対速度を問わず検知の安定性が高い
 また、2m程度の近い距離にある移動物の検知能力が高く、現在は超音波センサーの領域である1.5m程度の極近傍にある静止物の検知にも将来的には対応するとのこと。そのほか、77GHzまたは79GHz帯のミリ波レーダーでは困難なバンパー内への搭載が可能なのはもちろん、電子回路構成の見直しなどにより体積・重量とも約4割低減し、搭載自由度をさらに向上させる。

 さらに、狭い周波数帯域で電波出力の制限があるため検知距離を稼ぎにくいという課題に対しては、専用ICの開発などにより、自動車安全評価試験(NCAP)要件をクリアする見込みだ。

交差点での右折を想定した歩行者検知実験の様子。右前方にいる複数の歩行者を事前に分離して検知し、右折を開始するとその進路を予測。より衝突危険度の高い歩行者を優先的に検知し警報を発する

 これらにより、ミリ波レーダーに匹敵し、前方監視用としても使用できる検知能力を備えるとともに、ミリ波レーダーよりも低コストかつ搭載自由度の高い準ミリ波レーダーを実用化する。

 同社では、実際の走行条件や周辺環境を想定したプロトタイプでの車載評価を昨年10月より開始。2025年度の周辺監視レーダー売上目標を200億円に設定していることからも、この「24GHzパルス式周辺監視レーダ」を搭載した市販車が発売されるのも、決して遠い日の話ではないだろう。

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