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ボルグワーナーの電動アシストターボ、欧州メーカーの高電圧ハイブリッドに採用! 生産は2023年9月開始

  • 2021/05/21
  • Motor Fan illustrated編集部
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ボルグワーナーは、高電圧ハイブリッド乗用車向けに電動アシストターボチャージャー、「eTurbo」を供給すると発表した。ボルグワーナーの電動ターボチャージャーを搭載した高電圧ハイブリッド車の生産は、2023年9月に開始される予定だ。

ボルグワーナーが電動アシストターボチャージャーである「eTurbo」を供給するのは欧州の大手メーカーである。ボルグワーナーのeTurboの電動ターボチャージャー技術は、エンジン効率や性能の向上に大きく寄与すると同時に、ますます厳しくなる排ガス規制への対応にも効く。eTurboを高電圧ハイブリッド車に採用するのは今回が初めてだ。
欧州の大手メーカーの名前は明かされていないが、eTurboを搭載する高電圧ハイブリッド車の生産は2023年9月に開始される予定だという。

eTurboの構造は、機械式ターボチャージャーをベースにしており、シャフトに超高速電気モーターが直結されている。自動車メーカーは、一体型または半一体型のパワーエレクトロニクスのいずれかを選択できる。ボルグワーナーのソリューションがもたらす利点は、通常のターボチャージャーのものに加え、電動アシストにより過給応答性が向上する点だ。過渡領域での過給応答性が200%以上速くなり、トルクの立ち上り応答時間が50%短縮されるため、ターボラグがほぼなくなり、エンジンのダウンサイジングをさらに推し進めることが可能となる。
また、eTurboは、特にミラーサイクルエンジンに適しており、性能を損なうことなく、燃費の向上と排出ガスの低減を同時に実現できるという。

ボルグワーナーのeTurboは発電機としても機能し、余剰排気エネルギーを回生することで電気エネルギーに変換することができる。得られた電気エネルギーは、補機類の電源やバッテリーの充電に使用できるため、より小型のバッテリーを採用することもできまる。
この過給技術のさらなる利点としてあげられるのが、排気の後処理制御と空燃比の正確な制御を通じ排気ガス低減が可能な点である。eTurboは、背圧を上げて排出ガスを低減する機能を備えているため、オンデマンドの排気再循環(EGR)の採用にも適している。

ボルグワーナーのエミッション/サーマル/ターボシステムズの社長兼事業本部長のジョー・ファドゥール氏は、
「当社のeTurboは、パワーエレクトロニクスと一体化されており単体でソリューションを提供することができます。エネルギー回生と強力で安定した過給を電動化により可能にしており、あらゆる車種の要件に適合させることができます。今回契約に至ったメーカーとの関係は歴史が長く、極めて良好なものです。400Vのハイブリッドシステムによりクライアントが開発したエンジンの効率と性能の向上に貢献できたことを大変うれしく思っております」
とコメントしている。

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