パナソニック:大電流に対応した面実装「車載用パワーインダクタ」を製品化

パナソニック インダストリー社は、車載機能の高性能化に伴う、使用電流の大電流化やECU(Electronic Control Unit)基板サイズの小型化という市場ニーズに適した、低損失・高耐振の面実装タイプ車載用パワーインダクタ[1]15.6 mm角サイズを製品化(PCC-M15A0MFシリーズ)した。2022年1月より量産を開始する。

 車載機能の高性能化に伴い、電気回路を流れる電流値やECUの搭載数が増加していく。車内空間を確保するためにはECU基板サイズを小型化する必要があり、そのためには基板に実装されている電子部品が大電流に対応でき、かつ部品サイズが小型であることが必要不可欠。しかし、大電流タイプのインダクタは製品サイズの大きなスルーホール実装品が主流で、基板の小型化には不向きで、抵抗・コンデンサなどの受動部品は面実装品が多く、スルーホール実装と面実装は同時に行うことができないため、基板実装工程を2回行う必要がある。

 そこで、パナソニックでは70Aの大電流に対応し面実装が可能な車載用パワーインダクタ15.6 mm角サイズ(PCC-M15A0MFシリーズ)を製品化した(PCC-M1280MFシリーズのサイズアップ品)。

■ 大電流対応の面実装タイプとして業界最小クラス(※1)(15.6 mm角)
・定格電流(※2):30-70 A
・サイズ:横15.6 mm × 縦17.2 mm × 高さ10.5 mm

■ 優れた耐熱性と耐振動性を実現し、 ECUのエンジンへの直接搭載が可能
・耐熱性:160℃/2000時間
・耐振動性:5 Hz~2 kHz/30 G

■ 省スペース化による使用部材の削減で環境負荷を低減

※1:2022年1月12日現在 面実装タイプのパワーインダクタとして(パナソニック調べ)
※2:定格電流:製品が自己発熱+40℃の値になる電流値

<用途>
ガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車の昇圧・降圧DC/DCコンバータ回路[2]、
高機能車載ECU電源回路、
機電一体型[3]車載ECU回路

[1]パワーインダクタ
インダクタの中でも電源系統の電気回路に使用され、 DC/DCコンバータ回路などでエネルギーの蓄積やノイズを除去するフィルタの役割を持つ。
[2]DC/DCコンバータ回路
ある電圧の直流電流を異なる電圧の直流電流へ変換する回路
[3]機電一体型
機械駆動部分と車載ECUが一体となった設計のこと。 従来、 駆動部と車載ECUは離れて設置されていたため配線で結ばれていたが、 制御の高精度化・設置場所の自由度向上・省線化などの目的で導入が進んでいる。

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