NTTドコモ:「新しい移動体験」をめざした5G・XR・AI技術活用コンテンツ配信の実証実験を開始

NTTドコモは、車室内での「新しい移動体験」の実装をめざし、5G・XR※1・AI技術を活用したエンターテインメントコンテンツやオンラインツアーが楽しめる実証実験※2を、愛・地球博記念公園(モリコロパーク)および、臨海副都心エリア(東京都港区お台場)において実施する。モリコロパークでは2022年2月10日(木)、臨海副都心エリアでは2022年2月25日(金)から本実験を開始する。

本実験はモビリティにおける新たな価値の提供、テーマパークやスマートシティなどでの「新しい移動体験」の提供を想定し、さまざまなパートナー企業と協同で行うもので、ドコモは車両空間内で体験可能なコンテンツを提供する。

モリコロパークにおける実証実験で提供するコンテンツ

ふたつの車室空間「MOOX(ムークス)on FCバス※3」と「SQUAL※6」でコンテンツを提供する。

■「MOOX on FCバス」内で配信
複数人が同時にインタラクティブに体験可能なコンテンツにより、新しい車室空間を体感してもらう。以下の5G・XR・AI技術や各種サービスを組み合わせたコンテンツにより新しい移動体験を提供する。

車両の位置情報、乗員のジェスチャー、車窓風景に合わせて、映像、3D音響システム、照明、音響振動シートなどが連動するエンタメコンテンツにより、新しい車室空間・移動体験を提供。
・「docomo IoT高精度GNSS位置情報サービス」の高精度な位置情報を活用し、車窓の風景と連動した没入感あるXRコンテンツを提供
・特定のエリアに限定して音を再生させる「パーソナライズドサウンドゾーン※7」を活用し、究極のプライベート音響空間を提供
・AI顔認証ソフトウェア「SAFR」により、乗車した人の属性に合わせた観光地紹介動画を車室内のディスプレーで放映

■新しい車室空間コンセプト「SQUAL(スクォール)」内で配信
遠く離れた観光地(広島県福山市鞆の浦)とモリコロパークをドコモの5Gネットワークで接続し、車室内の三面の大型スクリーンを活用して臨場感あふれる観光地の様子を投影することで、実際にその場所を訪れたかのような体験ができる「オンラインツアー」を提供する。

「広島県福山市鞆の浦」とモリコロパークをつなぎ、車室内に設置した三面ディスプレーを使ってオンラインツアーを実施。

臨海副都心エリアにおける実証実験で提供するコンテンツ

■自動運転車両「e-Palette(イーパレット)」内で配信
「e-Palette」に設置した透過ディスプレーから見える背景に、XR技術を活用したコンテンツの重畳と3D音響や座席の振動などを組み合わせた車室空間を提供する。

自動運転車両「e-Palette」

本実験では、これらのコンテンツを利用した体験者からの評価をもとに、コンテンツの有効性・実現性などの検証を行う。

※1 「XR」とは、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)といった先端技術の総称。
※2 NTTグループが展開するXR事業(NTT XR)の取り組みの一つ。
※3 「MOOX on FCバス」とは、新たな移動体験を提供するコンセプト車両。3D音響システム※4やXR技術を備えたライドアトラクション用バス※5「MOOX」内で体験できる。MOOXはMobile boxの略で多様なニーズに対応する車室空間コンセプトであり、それを小型バスに搭載している。
※4 「3D音響システム」とは、コンテンツ映像と車室空間の3次元位置情報から音源の再生位置を計算して、映像の位置に合わせて音源再生できるシステム。
※5 「ライドアトラクション用バス」は、パーク内を周遊しながら、走行位置に合わせた情報提供やエンタメ体験などを作り出すバス型のモビリティ。
※6 「SQUAL」とは、新たな移動体験を提供する車室空間コンセプト。
※7 「パーソナライズドサウンドゾーン」とは、NTTソノリティが研究開発した技術。

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