ボルグワーナー:水素噴射システムによりオフロード車のゼロカーボン・モビリティをサポート

欧州の建設機械メーカーから生産事業を初めて受注したボルグワーナーのオフロード用水素噴射システム
ボルグワーナーは、水素燃焼への取り組みを強化するなか、欧州の建設機械メーカーからオフロード用水素噴射システムの生産事業を初めて受注した。

この技術は、ゼロカーボン・モビリティを推進し、さらには最適化されたエネルギー効率や積載量および短い燃料充填時間によりトータルの保有コストを低減できることに加え、短期間のうちに市販化が可能。

ボルグワーナーは、水素技術のソリューションプロバイダーとして、オンロード用、オフロード用を問わず、乗用車から小型および大型商用車まで、あらゆる車両セグメントの OEM と協力する。コンポーネント単体の納入や、コントローラ、ソフトウェア、キャリブレーションを含む燃料噴射システム全体を統合した完成品の納入にも対応できる。

水素技術は、従来の内燃機関のわずかな仕様変更で、短期間のうちに市場に投入できるパワートレーンソリューションである。水素はガソリンやディーゼルよりも密度が大幅に低いため、エンジンの噴射システムには、燃料供給やパッケージングの要件を満たすための新しいソリューションが必要。ボルグワーナーは、噴射システム分野における長年の経験を基に、ポート燃料噴射や直噴ソリューションなど、低圧、中圧、高圧環境で使用される水素コンポーネントの開発に積極的に取り組んでいる。

ボルグワーナー燃料噴射システム担当副社長兼事業本部長のダビデ・ジレリ(Davide Girelli)氏は、「今回の受注は、長年の顧客との関係をさらに前進させるものです。燃料噴射装置、レール、電子制御ユニット、システムインテグレーションを含むトータルな水素噴射システムを提供できることを嬉しく思います。ボルグワーナーの電動モビリティ分野での提供製品は、ここ数年で非常に増えています。水素燃料の適用技術に投資することは、クリーンで効率的なパワートレーンの幅広い技術ポートフォリオを構築するためのさらなる一歩となります」と述べた。

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