ボルグワーナー:高電圧eFanシステムを初受注

冷却ファン、電気モーター、インバーターにより構成される高効率で堅牢なボルグワーナーの eFan システム
ボルグワーナーは、欧州の大手 OEM からバッテリー駆動の長距離トラック向けeFanシステムを受注した。高電圧(HV)eFan システムは、顧客の個別ニーズに適合可能で、今回が初の受注。欧州市場向けの車両に搭載される予定で、生産開始は2024年末の予定。

電気モーター、バッテリー、電子機器などのコンポーネントを冷却するために、新世代の完全電動大型トラックには eFan システムのような専用の高電圧熱マネジメントソリューションが必要である。ボルグワーナーは、数値流体力学を応用し、特に性能と効率を両立させるためにファンの形状を最適化した。高電圧 eFan の堅牢な電気モーターは、インバーターを介して車両の電気系統から電力の供給を受ける。モーターの出力密度は非常に高く、コンパクトなサイズで 40kW の出力を実現している。また、3000rpm以下での作動に最適化されている。電気モーターは液冷式で、パッケージ全体が完全に密閉されているため、高い信頼性と耐久性を備えている。また、動作範囲が 650 ボルト以下から 850 ボルトまでと幅広く、様々な商用車の高電圧電気系統との互換性を確保している。

ボルグワーナーは、熱マネジメント技術において市場を牽引している。関連する技術は、グローバルな顧客のニーズを満たしながら、燃費の向上と排出ガスの削減を実現するために、長年にわたってシステムシミュレーション、設計および試験能力を開発してきた成果である。ボルグワーナーは、新しい高電圧 eFan ソリューションの提供により、OEM 各社が欧州でますます厳しくなる大型車の排ガス規制に準拠できるようサポートされている。

ボルグワーナーのエミッション/サーマル/ターボシステムズの社長兼事業本部長のジョー・ファドゥール(Joe Fadool)氏は、「当顧客とは長年にわたるテクノロジーパートナーであり、今回の受注はボルグワーナーの熱マネジメント技術が引き続き高い信頼を得ていることを意味します。自動車メーカーは、あらゆる輸送セグメントにおいて技術的に達成困難な排出量目標に直面していますが、そのことが化石燃料を使用する内燃機関から CO2 ニュートラルなドライブトレインへの移行を促進しています。当社の eFan システムは、高電圧電動車両の冷却方式構築において重要な役割を果たすことになります」と述べた。

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