フォルシア:MANと水素燃料電池研究プロジェクト「バイエルンフロッテ」パートナーに選定

(figure:MAN)
FORVIA傘下のフォルシアは3月8日、ドイツのバイエルン州政府が助成する燃料電池研究プロジェクトの一環として、MANが提供する大型トラックから成る「バイエルンフロッテ」に水素貯蔵システムを搭載することを発表しました。

バイエルン州経済・地域開発・エネルギー省から約700万ユーロの資金提供を受けるこのプロジェクトに向け、フォルヴィアグループのフォルシアは大型車両やその他の使用頻度の高いアプリケーションの要件に完全に適合する新しいタンク開発と認証取得をめざす。今回のような特大サイズのシステムでは、より多くの水素を貯蔵することができ、運転航続距離を更に延ばすことができる。水素貯蔵システムのプロトタイプ開発はドイツ・アウクスブルクにある研究開発センターで実施する。

2024年半ばには、選ばれた顧客5社がバイエルン地域のニュルンベルク~ミュンヘン間において、水素を動力源とするこれらの燃料電池トラックを実際の業務の中で運用する、1年間の実証試験の開始を予定。

バイエルン州では非常に魅力的な水素エコシステムと、産業とモビリティの脱炭素化に向けた主要目標を設定している州政府の強力な支援を受けることができる。同州は水素技術分野における研究開発および実用化を重点的に促進しており、大型トラックのモビリティは州の水素戦略において重要なマイルストーンの一つになっている。

フォルヴィアのクリーンモビリティエグゼクティブバイスプレジデント、イブ・アンドレ氏のコメント
「水素貯蔵システムというかたちでエネルギー転換ソリューションを提供できることを誇らしく思います。このプロジェクトは商用車両への適用における官民パートナーシップと強力なテクノロジーによる、ドイツでのフォルヴィアの水素開発へのさらなる一歩です。今回の支援に感謝するとともに、バイエルン州の、ひいてはドイツのエコシステムの一端を担うことができ、光栄です」

フォルヴィアのクリーンモビリティはこのプロジェクトに対し、水素貯蔵システムの実績とノウハウ、パッケージングの制約に対応したシステム全体の開発における専門技術で貢献する。今回の貯蔵ソリューションは、積載量、車内スペース、航続距離のどの観点からも一切の妥協を許さない。

研究開発センターと地域本部をアウクスブルクに置くフォルヴィアのクリーンモビリティは、ドイツでの高いプレゼンスを保持しており、水素技術に特化した専門家チームを育成するために投資を開始した。この投資は、ドイツの産業と輸送分野の顧客からの脱炭素化ニーズの高まりを受けたもの。

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