マツダ・ロードスター(ND型)のサスペンションを眺めてみる

登場からずいぶん経ちながら、いまなお高い人気を誇るマツダ・ロードスター。990Sグレードに試乗する機会があったので、脚周りを仔細に眺めてみた。

リヤサスペンション

左リヤサスを後方から眺める。形式は常道の5リンク。みごとにまっすぐな鋼管製リンクが目を引く。それを支えるサブフレームも鋼製板金構造。ナックルは頑強そうなアルミ合金製。ばねとダンパーは同軸配置。
同部位をナックル側に寄って見たところ。アームとナックルの接続はブッシュ+ピボット。ナックル後端から伸びるのがロワリンクうしろ側。同じく下端につながるのはトーコントロールリンク、その右上に見えるのがロワリンク前側。ナックル頂上からはアッパーリンクのうしろ側が見てとれる。
さらに下側から寄って眺める。ロワリンク2本とトーコントロールリンクの位置関係がよくわかる。ND型ロードスターではロワリンク前とアッパーリンク前を結ぶナックル側軸配置を前上がりの斜め方向とし、コンプライアンスステア設計としているのはリリースにあるとおり。
同部位をフロント側から眺めたところ。1G状態でのロワーリンク2本の角度は、うしろ側はほぼ水平、前側はやや角度がつく状態。前を大きく横切るのがトーコントロールリンク。
リヤデフまわり。デファレンシャルギヤはオープンタイプ。990Sグレードは軽量化を追求し、アンチロールバーを備えていないことも特徴のひとつ。

フロントサスペンション

右のフロントサスペンションを前方から。サス形式はダブルウィッシュボーン。ステアリングは前引き式。アッパーアームのA字形状がよくわかる。その直下にはアンチロールバーが備わる。
ナックルまわりに寄る。材質はアルミ合金製。アッパーおよびロワアームのジョイントは軸方向を同じくし、転舵の際に違和感を覚えないようにしている。タイロッドエンドは見事なストレート。
左フロントサスを後方から。ロワーアームのサブフレーム側マウントピッチの広さに対する、アッパーアームの素直な形状とピッチの関係が見てとれる。材質はともにアルミ合金性。ブッシュ配置もすべてロワーアームにはアンチロールバーリンクが備わる。
同部位をもう少し上から眺めたところ。アッパーアームに結ばれるのはブレーキライン。サブフレームは鋼製の板金構造。

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