デンソーとUSJC、車載パワー半導体の量産出荷を開始。 300mm ウェーハでのIGBTを出荷

有馬 浩二 デンソー代表取締役社長、UMC Co-President Jason Wang氏
デンソーと、半導体ファウンドリー大手のユナイテッド・マイクロエレクトロニクス・コーポレーション(以下、UMC)の日本拠点であるユナイテッド・セミコンダクター・ジャパン(以下、USJC)は、5月10日に300mmウェーハでの絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor以下、IGBT)の出荷を開始したことを発表した。

世界的なカーボンニュートラルに向けた取り組みにおいて、電動車の開発・普及が加速する中、電動車は航続距離や電費のさらなる向上が重要な課題となっている。このような背景から、電動車のモーターを駆動・制御するインバーターに採用されているパワー半導体には、発熱による電力損失の低減と小型化が求められている。デンソーは、従来のIGBT(IGBTとダイオードを別チップで接続したもの)と比べ、エネルギー損失を最大20%削減した小型で低損失な次世代IGBT(RC-IGBT=ダイオードと一体のIGBT)を開発した。今回デンソーとUSJCが共同で新設した製造ラインにて生産し、2025年には月産10,000枚が目指される。

2022年4月に3社は、電動車の中核デバイスであるIGBT生産で協業することを発表し、2023年上期の生産開始を目指してきた。本日、USJC三重工場で行われた出荷式典には、野原 諭 経済産業省商務情報政策局長をはじめ、一見 勝之 三重県知事、伊藤 徳宇 桑名市長、有馬 浩二 デンソー代表取締役社長、UMC Co-President Jason Wang氏などが出席しました。

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