特にスズキ・ジムニーのような車両におけるパナールロッドとばねの働きが旋回時のロール姿勢に与える影響は非常に注目すべきである。。
パナールロッドが傾いている場合、旋回に伴う左右輪の荷重移動が不均等となり、ばね経由の荷重移動は徐々に発生するのに対し、パナールロッド経由の荷重移動はほぼ瞬時に発生する。これにより運転感覚に違和感が出る可能性がある。
また、リフトアップを行った場合には、パナールロッドの水平性が失われる可能性が高く、その結果としてステアリング系統にも影響が出ることが懸念される。特にドラッグリンクとパナールロッドの平行性が崩れると、車体が上下するだけでタイヤが勝手に切れてしまう問題が懸念される。
このような背反する要素を考慮に入れると、リフトアップは非常に慎重に行うべきである。たとえば、リフトアップの高さを1インチ(約25mm)程度に抑える、タイヤ径を大きくするなどの手段が考えられる。
詳細を読む→リフトアップで何がおきるのか?~スズキ・ジムニー ④旋回時の挙動(応用編)[クルマの運動学講座・その4]