-無人ダンプトラック運行システム上での自動走行と自動散水を実現-

コマツ:大型ダンプトラックHD785-7ベースの無人散水車を初開発

コマツは、今回、鉱山向け無人ダンプトラック運行システム(Autonomous Haulage System:AHS)上で、自動走行と自動散水が可能な大型オフロードダンプトラックHD785-7(積載量91トン)をベースとした無人散水車を開発した。

 HD785-7に無人散水を可能とするコンポーネント(散水装置メーカー製の散水システムを制御可能なインターフェース)と、AHS上に新たに散水制御プログラムを組み込むことで、運搬用無人ダンプトラックと無人散水車の同時制御が可能となる。鉱山現場の課題である安全性と生産性を向上させるための新たなソリューションとして、2022年の市場導入を目指す。

 鉱山の現場の生産活動では、周辺環境への影響や現場の視界を妨げる粉塵が多く発生する。そのため、運搬用のダンプトラックや積込機の他、ダンプトラックをベースとした散水車が走行路での散水を行い、粉塵量を管理している。有人散水車は、運転手が走行と散水制御を同時に操作する必要があり、運転ミスによる事故が発生しやすいという課題があった。また散水量や散水箇所も運転手の判断に委ねられているため、同じ地点に繰り返し散水されてしまうなどの偏りが、運搬用ダンプトラックのスリップ事故の原因となっている。

 無人散水車は、AHSの従来機能により、走行経路に沿った安全な自動運行が可能となる。また、走行車速や走行コースに応じた最適な散水量の制御、散水履歴管理などを計画的に行うことで、スリップ事故の原因となる過剰な散水を防ぐ。加えて、従来同様、最適な自動運転制御や、鉱山内の他の無人ダンプトラックや走行路上の有人車両との協調制御を実現することにより、鉱山オペレーション全体の安全性と生産性の向上を実現する。

 コマツは、中期経営計画「DANTOTSU Value - FORWARD Together for Sustainable Growth」において、重点活動の一つとして、「最適化プラットフォームとソリューションビジネス戦略の進化」に取り組んでいる。AHSは、コマツが2008年に業界で初めて商用導入して以来、累計導入400台、累計総運搬量40億トンを達成している。

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