この協業により、サービス開始予定の2025年7月からレクサス、アウディ、ポルシェ、フォルクスワーゲンの4ブランドがそれぞれ販売店や商業施設などに設置する急速充電器を、各ブランドのEVオーナーが既存のメンバーシップで相互利用することができるようになる。PCAは、加盟ブランド(現時点はアウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェ)のEVオーナー向けに提供されている90kWから150kW級出力のCHAdeMO規格急速充電器ネットワークを統合したプレミアム充電サービスである。現時点でPCAの国内充電ネットワークは、371拠点385基あり、サービス開始の2022年10月から約3倍の件数に推移した。今回の協業により、各ブランドが設置するEV急速充電器が相互利用の対象となり、EVオーナーの利便性の向上に繋がる。

アウディでは、「Vorsprung durch Technik(技術による先進)」をスローガンに掲げ、電動化が進められている。2018年に初の完全電気自動車Audi e-tronを発表して以来、e-tronシリーズの拡充を続け、フラグシップモデルのAudi e-tron GTシリーズやAudi Q8 e-tronシリーズ、プレミアムコンパクトSUVのAudi Q4 e-tronシリーズなど、全10車種を日本市場に導入してきた。さらに本年は、2024年から欧州で発売されている、一充電走行距離がe-tronファミリーで最長の656km(欧州仕様)を誇るAudi Q6 e-tronや、アウディ史上最も空力性能の高いAudi A6 e-tronなど次世代のプレミアムe-モビリティを日本市場に導入する予定としている。

また、アウディでは日本における充電インフラの拡充も着実に進められており、PCAメンバーはアウディ正規販売店120拠点における122基すべてで、150kWの急速充電が可能。また、アウディでは2024年4月に、すべての電気自動車モデルユーザーが利用可能な蓄電池型EV充電器2基4口を備えた急速充電施設「Audi charging hub紀尾井町」を東京千代田区にオープンし、都市部での電気自動車における充電設備の課題に対応している。なお、Audi charging hub は今年2拠点目のオープンが予定されている。さらにアウディは、さまざまな企業や団体と協業して8kW普通充電器「Audiデスティネーションチャージャー」を全国に約300基設置し、さまざまな目的地での充電ニーズに対応している。
