
2026年に発表予定の新型EV「ボルボEX60」に初搭載される新しいマルチアダプティブ・シートベルトは、人々をより安全に保護するように設計されており、車両に搭載された高度なセンサーからのリアルタイムデータを活用し、交通状況の変化や装着しているそれぞれ人に応じて最適に作動する。
車内外のセンサーからのデータが活用され、その状況や身長、体重、体型、着座姿勢などの個人のプロファイルに応じて保護の設定をその個人にあわせて調整する。例えば、大柄な乗員が激しい衝突事故に遭った場合は、頭部損傷のリスクを軽減するためにベルトのロードリミッターの荷重設定が高くなる。一方、小柄な乗員が比較的軽い衝突に遭った場合は、肋骨骨折のリスクを軽減するためにベルトのロードリミッターの荷重設定が低くなる。これは、事故の際に乗員にかかる力を調整する、いわゆるロードリミッター・プロファイルの種類を大幅に増やすことで実現されています。さらに、無線ソフトウェアアップデート(OTA)により、時間とともに性能が向上していく。
現在のシートベルトは、衝突時にシートベルトが人体に与える力の大きさを制御するために、ロードリミッターが使用されている。この新しいシートベルトは、ロードリミッターのプロファイルが3種類から11種類に拡大され、設定可能なプロファイルの数を増やすことで、それぞれの状況や個人に合わせて性能を最適化できるようになっている。
新しいマルチアダプティブ・シートベルトは、従来のシステムとは異なり、車外、車内、衝突センサーなど、さまざまなセンサーからのデータを活用することができる。車のシステムが、衝突の方向、速度、乗員の姿勢などそれぞれの衝突固有の状況を瞬時に分析し、その情報をシートベルトに伝達。このデータに基づいて、システムは最も適切な設定が選択される。
新しいマルチアダプティブ・シートベルトの機能は、無線ソフトウェアアップデート(OTA)により、継続的に向上するように設計されている。ボルボがより多くのデータと知見を収集することで、車が乗員や新たなシナリオ、事故への対応策を学習し、進化し続けることができる。新しいシートベルトは、ボルボの広範な安全エコシステムの一部であり、エアバッグ、乗員検知、運転支援システムとシームレスに連携する。この連携により、一連の保護機能がうまく連動することで、乗員保護効果が高まり、後遺症のリスクが最小限に抑えられる。