ジェイテクト:TOYOTA 新型ランドクルーザーがトルセンLSDとハブユニットを搭載

ジェイテクトの「トルセンLSD Type-B」「トルセンLSD Type-C」「第3世代円すいころ軸受ハブユニット」が2021年8月2日に発売されたトヨタ自動車の新型「ランドクルーザー」に搭載された。

「トルセンLSD」とは
 自動車の旋回時に左右輪もしくは前後輪のトルクを最適配分する駆動装置であるLSD(リミテッドスリップデフ)の一種。ギヤを用いて差動制限を行うLSDとして、高いトルク配分性能と高耐久性を誇る、ジェイテクトのNo.1 & Only One製品のひとつ。

(左)トルセンLSD Type-B、(右)トルセンLSD Type-C
<トルセン Type-B>
後輪駆動車をはじめ前輪駆動車にも搭載され、左右輪のトルク配分を行う。開発品は潤滑孔を最適化して耐久性を向上させた。
<トルセン Type-C>
四輪駆動車のセンターデフに搭載され、前後輪のトルク配分を行う。開発品は従来に対し小型・軽量化を図った。

「ハブユニット」とは
 車輛とタイヤを繋ぐホイール部に使用される部品で、走行中に車の重量を支え、また、外部からの負荷を受けながらタイヤを円滑に回転させる働きする製品。

 今回搭載された上記3製品の内「第3世代円すいころ軸受ハブユニット」は日本初採用及び、国内初の量産となった。「第3世代円すいころ軸受ハブユニット」の特長は下記の通り。

開発の背景

 乗用車用のハブユニットは、複列アンギュラボールベアリングが採用されたものが主流となっているが、大型SUVや商用車では、乗用車に比べ車両が重いうえに、より長寿命が要求されるため、負荷容量の大きい円すいころ軸受を用いたハブユニットが使用されている。

 近年、自動車業界を始めとしたモノづくり業界を取り巻く環境は、カーボンニュートラル達成に向け、これまで以上に環境負荷低減が求められている。そして、自動車のホイールを支えるハブユニットの軽量化・小型化・低トルク化は、車両の燃費向上に直結するため必要不可欠な技術であり、今回、円すいころ軸受ハブユニットを3世代化することで、環境負荷低減を達成した。

開発品の特長と嬉しさ

 ハブユニットは、従来の構造である第1世代から、車両との取り付けを容易にするためのフランジを追加しながら第2世代、第3世代と進化している。今回、軸受とハブシャフトが別体であった第2世代円すいころ軸受ハブユニットから、軸受とハブシャフトを一体とした3世代化を実現したことで、従来製品に対して軽量化と小型化を実現し、車両の燃費向上に貢献している。

<燃費向上への貢献>
1.軽量化——内輪とハブシャフトを一体化することで、軸強度が向上するとともに、ASSYとして従来品より11%の軽量化を実現
2.小型化——3世代化を実現したことで軸受外径の縮小が可能となり、外輪印ろう外径を従来品より5%小型化
3.低トルク化——低トルクグリース及びシールリップ形状最適化で、トルクの16%低減(*) を実現
  *従来のグリース及びシールリップを使用した場合に対する効果
<作業性向上への貢献>
 ASSY納入によって、客先での組付工数を削減し、作業性向上に貢献
<快適な走りへの貢献>
 ブレーキを踏んだ時に車体振動を起こしたり、ブレーキペダルが前後に振動したりする現象を防止するため、3世代化によるフランジ振れ精度向上により、静粛性が向上し、快適な走りに貢献

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