「湾岸が育てたZ31型フェアレディZ当時仕様!」中学生の頃から憧れ続けた想いを胸に・・・

VGエンジンに拘り続けて到達したVG30ET改3.1L仕様!

幼い頃からの憧れを詰め込んだフルチューンZ31

1983年(昭和58年)にデビューした3代目フェアレディZ。バブルに向かう時期だけに、豪華装備に加えてモデル設定も多く、エンジンだけを見ても、前期・後期を通してVG20ET、VG30ET、VG30DE、RB20DETというラインナップを誇った。

今回紹介する車両は、そんなZ31に中学生の頃から憧れ続け、もう20年以上も乗り続けているというオーナーの相棒だ。

「見た目は北米仕様の“50thアニバーサリー”ですが、実は国内モデル。本当は左ハンドルが欲しかったけど、当時は高くて…」。

エンジンは北米仕様のワイドボディにも負けないパワフルなスペック。組んでから10年以上も経つというVG30ETは東名パワードの89φ鍛造ピストンで3.1L化し、タービンは下からのトルク感よりも高回転域での伸びを重視してウエストゲート式のTO4Rを選択。

一方、点火系はフルトランジスタ+CDIの複合点火方式を採用するHKSツインパワーで強化済みだ。

この組み合わせで250km/hオーバーからも加速していくパワー特性を実現。その最高速は300km/hに迫る。マネージメントはF-CON Vプロで、吹け上がりなどはRB26DETTをイメージしてセッティングしているそうだ。

「昔はよく湾岸を走っていました。ファイナル交換したTD07タービン仕様で270km/hくらい出ていたかな? でも、Z32やGT-Rには歯が立たず…。それが悔しくて改造がエスカレートしていったんです」とのこと。

ホイールは20年以上履き続けているというパナスポーツG7 C5C。古さを感じない上に北米仕様のワイドフェンダーでもスペーサー無しで綺麗に収まっている。サイズはフロント8.0J×17、リヤ9.0J×17だ。ブレーキは前後ともにBCNR33純正キャリパーを移植。

ケンウッドのカセット&CDデッキ、パイオニアのスピーカー、グローブボックスの大森メーターなど80年代当時のパーツをあえて多用することでレトロ感を強調したインテリア。また、オーナーは水温上昇を気にして運転中エアコンを使わない。「細かい気配りが古いチューンドと付き合う上での心構えですね」と語る。

前後スポイラー&ワイドフェンダー、サイドマーカーランプ、エンブレムなど全て北米仕様にされたエクステリア。「ボディのリフレッシュを兼ねて一気にやったんです。憧れだったので感無量でした。欲を言えばTバールーフが良かったけど…」とのこと。

大幅なパワー増強に伴い、ボンネットだけはクーリング対策でダクト付きタイプへと交換されている。ちなみに、ボディのシルバーはロールスロイス純正色にタールを混ぜて赤みをプラスしたスペシャルカラーだ。

国産スポーツカーの代名詞的存在として長い歴史を持ち、世代交代を続けるフェアレディZ。その一時代を担ったZ31は、今時のチューニング技術やパーツを投入することで30年前とは違った楽しみ方ができる。それを証明してくれているような1台だ。

●取材協力:アバンテオートサービス 神奈川県横浜市都筑区池辺町4890-3 TEL:045-930-1411

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