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ベストタイムは9秒切り目前の9秒092!
完全ドラッグ仕様として製作された怒涛の1200馬力仕様
ゼロヨン9秒077をマークするフルチューン仕様のBCNR33をクラッシュで失ったことを機に、R35GT-Rに乗り替えたというオーナーの北尻さん。以来、8秒台入りを目指して新たな相棒に手術を行い続け、現在は1200psを発揮させるまでに進化している。
エンジンはHKSのピストンやコンロッドを組み込んで強化した上で、同じくHKSのGT900フルタービンキットをインストール。高回転で燃料が不足気味になるということで、フューエルポンプを高効率タイプに交換。ECUは純正の書き換えでセットアップしている。
900psに設定されたエンジンにNOSをプラスすることで、1200psまで最高出力をアップ。タンクは2本搭載し、噴射圧の安定化を目指す。なお、ブースト圧2.3キロ+NOSドライショットでアタックを続けていたところ、全開時にサージタンクが破裂するというトラブルを経験。そのため、各気筒に噴射するシーケンシャルショットへと仕様変更したという。
当初は前後18インチのドラッグラジアルだったが、さらなるトラクションアップを狙ってリヤを15インチ化した上で、タイヤはM&Hレースマスター(F275/45R18 R325/50R15)をセット。もちろんブレーキシステムを小型化するなど手間のかかるモディファイだ。8秒台突入を果たしたら、ドラッグスリック投入を予定しているそうだ。
パドルによるシフト操作は、無理に高回転まで引っ張るのではなく、路面コンディションに応じて臨機応変にタイミングを変えるのが北尻流のテクニック。ミッション本体は、HKSの強化トランスミッション&クラッチパックを導入している。
エクステリアはドラッグシュートやドラッグウイングを装着しているが、外せばストリートでも乗れる車両。内装などもフル装備のため、軽量化によるタイム向上の余地も残している。
今回のスーパードラッグフィスティバルは15インチ仕様での初アタックで色々と手探り状態だったそうだが、それでも9秒508をマーク。北尻さんはドライビングフィールが大きく変わったため修正が必要と話すが、9秒切りはそう遠くないと言えるだろう。(取材イベント:SUPER DRAG FESTIVAL FINAL in セントラルサーキット)