「キュートなパッソが過激に大変身!」ロータリーの老舗が手掛けたレシプロ過給機チューンド

ブリッツ製bB用コンプレッサーキットを流用。速さだけでなく燃費アップにも効果あり!

Racy=レーシーの名に恥じない走りを実現。

ロータリーの名門“フジタエンジニアリング”が手掛けたトヨタパッソは、ダイハツ製1.3L直4DOHCのK3-VEを搭載するスポーティグレード「Racy(レーシー)」がベース。ロードスターのボルトオンターボ仕様に乗るオーナーが通勤&街乗り用として手に入れたものの、あまりの遅さにチューニングを決意したそうだ。

そこで、速さだけでなく街乗りでも扱いやすいエンジン特性を考えてスーパーチャージャー仕様とされることに。ただ、どこのメーカーにもパッソ用キットのラインナップがないため、ブリッツがかつて販売していたbB用を流用している。

「もちろん、そのままでは装着できませんが、アイドラープーリーを替えてスロットル径に合わせたインテークパイプを作ってあげればOK。日帰りでも装着できるレベルですね」と藤田代表。

同じ1.3Lでも、トヨタのNZ系よりひと回りコンパクトなK3-VE型エンジン。インタークーラーレス仕様でパイピングの取り回しにも大きな変更がないため、スーパーチャージャー仕様の面影はない。また、燃料系はノーマルのまま、キット付属のサブコンで燃調が制御される。

スーパーチャージャー本体はエンジン後方にセットされる。エンジンルーム側からはプーリーがチラリと見えるだけだ。最大ブースト圧は0.3キロの設定で、藤田代表いわく「パワーは測ってないですけど、ノーマルの92psから30%くらいの上乗せになります。120ps前後は出てると思いますよ」とのこと。

足回りにはHKSハイパーマックスSスタイルを装着。コーナリング中のロールを抑え、適度なローフォルムを実現しながら、街乗りでの快適性もしっかり確保。ブレーキはプロジェクトミューの4ポットキャリパー+スリットローターで強化済みだ。

ホイールはアドバンレーシングRGIIの15インチ。これに195/50サイズのポテンザRE-11が組み合わされる。ノーマルの14インチ(175/65)から1インチアップに留めた、走り重視のセットアップだ。

インテリアではステアリングハンドルをMOMOに、シートをレカロに交換してドラポジを最適化。機能性を高めるだけでなく、スポーティな雰囲気も演出する。

ステアリングコラム左側には、キット付属のスーパーチャージャー切り替えスイッチが収まる。これは、アクセル開度に応じてスーパーチャージャーの作動を制御する装置で、LOWはアクセル開度20%、MIDは50%、HIは70%が作動ポイントとなる。OFFにすれば完全カットも可能だ。

エクステリアはモデリスタ製フロントリップスポイラーを加えた程度だが、Racyグレードは元々エアロパーツが装着されているため、素のグレードに比べれば遥かにスポーティだ。エンドマフラーは純正オプション品となる。

他人と同じベース車両では面白くない。そんなオーナーの熱い想いが作り上げた稀有なチューンドパッソ。チューニングの醍醐味が凝縮されたような1台だ。

●取材協力:フジタエンジニアリング 大阪府堺市東区八下町1丁82-1 TEL:072-258-1313

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