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前後フェンダーもワイド化してサーキット仕様をイメージ
他車種のパーツも積極的に組み合わせた意欲作!
アルファ156に乗り始めて約20年。現在で2台目となるこのオーナーは、DIYでカスタムを施した意欲的な1台を作り上げた。

特筆すべきは、その外装に対する手の入れ方だ。エアロパーツにはほぼ全ての部分で変更が加えられ、汎用GTウイングはメインエレメントを短縮して取り付け、フロント用カナードをディフューザーにボーテックジェネレーターとして組み合わせている。

フロントセクションも凄まじく、ボンネットは延長加工され、シャープで精悍な印象のフェイスが完成。さらに、フロントバンパーはリップ一体型に変更され、サイドダクトの形状も改造。まるでレーシングマシンのようなフォルムへと導かれた。

サイドステップは、BMW E92 M3およびM4の純正フラップを短縮してドッキング。前後フェンダーはワイド化され、BピラーとCピラーにはフィンが追加されている。ボディカラーはスズキのトリトンブルーメタリックでDIYによる全塗装が施された。

マフラーエンドには、ヨーロッパのバイク用エキゾーストメーカーであるアクラポビッチのチタンテールが流用されており、リヤバンパーはマフラーとの絶妙なクリアランスを保つ形で切り抜かれている。

車高調は購入時から装着されていたスピリット製が使用されており、ホイールはエンケイのGTC01。ステッカーをはがす際に粘着力が弱くなるのを避けるため、マスキングしてから自家塗装でガンメタに仕上げた。タイヤはナンカンのAR-1(225/45-17)を通しで装着している。

エンジンは2.5LのV6で、エアクリーナーやサクションパイプを交換したライトチューン仕様で、190psを発揮。

富士スピードウェイを中心にサーキット走行も行っており、ステアリングハンドルはカーボン製のDシェイプタイプに変更され、フルバケシートやレーシングハーネスも装備されている。これらの改良が施されており、走行性能は抜かりない。
元のオーナーから引き継いだ部分も多いが、ここまでDIYを駆使してカスタムしたアルファ156は珍しく、今後のさらなる仕様変更にも期待が高まる一台だ。
TEXT:山本大介(Daisuke YAMAMOTO)
PHOTO:小竹充(Mitsuru KOTAKE)/澤田優樹(Yuki SAWADA)
●取材イベント:W-Option JAMBOREE