「レトロなグロリアに第二世代GT-Rの魂を注入!?」問答無用のブッ飛びオールドセダン、現る

5代目グロリアにRB26DETT&前後マルチリンクサスを移植

好きなクルマに長く乗るための大手術

この車両は、1975年(昭和50年)〜1979年(昭和54年)まで生産された5代目グロリア。セドリックと共に、1970年代をリードした日産の旗艦モデルだ。搭載されていたエンジンはL型で、トップグレードにはチューニングベースとしても人気が高いL28が搭載されていた。

当時の多くがそうであったように、このグロリアも1974年(昭和49年)から段階的に行われた排ガス規制の真っ只中に販売されたモデル。世の中が大きなうねりを迎えつつある激動の時代に、日産が苦労して世に送り出したという事実は忘れてはならない。なお、販売用キャッチフレーズは、排気ガス浄化をうたった環境配慮型であったと記憶している。

そんな330グロリアに魅了されたオーナーの愛機が今回の主役。「一生このクルマから離れない!」という強い信念のもと大切に乗り続けていたのだが、自動車であるかぎり経年劣化は避けられない。そして、各部のパーツが徐々に劣化していくことに耐えられなくなり、オーナーは一つの決断を下した。

主要機関の第二世代GT-R化である。

具体的な内容は、サスペンション、駆動系、エンジンを第二世代GT-Rから丸々移植してしまうこと。しかも、ミッションはオートマ。ラダーフレーム構造のボディにR32のマルチリンクを移植するなど前代未聞のメニューだが、手術は見事に成功した。細部を見ていく。

心臓部に収まるのは、BCNR33用のRB26DETT。チューニングは吸排気程度に留めており、エアフロはパイピングにセンサーを移設した押し込み式としている。

足回りはマルチリンク式に変更。ボディ側のストラットタワーなど、サスペンション取り付け位置ごとR32から移植されているというから驚かされる。特にサスメンバーの移植は相当苦労したそうだ。ブレーキもR32スカイライン用を移植している。

車高調はテインのフレックスダンパー(スカイライン用)で、室内から減衰力を調整できるEDFCもセット。

室内はシートが交換されている程度でオリジナルのルックスをキープ。とてもRB26仕様とは思えない仕上がりだ。あくまでも普段乗りのパーソナルカーをアップデートした感覚のハイテクコンバートというわけだ。

ホイールはカールソンのディッシュ“1/6”をチョイス。その隙間から覗くゴールドキャリパーがこのクルマのキャラクターを物語る。

レストアしながらストック状態を保つのではなく、最新メカを移植して生まれ変わった相棒と新たな付き合い方をする。しかも、それが最強のパワートレインを搭載したネオ旧車なんて夢に溢れすぎている!

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