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ウェーブっパネの存在感は健在!
なんと装着エアロはほとんど現役購入可能
東京オートサロン2025で見かけた、レトロチューンドプレイバックの世界観。トラストブースが大川ソアラで80年代にタイムスリップしていたなら、プロショップウェーブのブースは90年代、ドリフト黎明期の世界が広がっていた。

15インチの鬼キャン深リムシャコタン、パールペイント、ウェーブっパネを構成要素とする90年代に神奈川のストリートドリフトシーンで一時代を築いたスタイル。180SXの場合は、さらにリトラクタブルヘッドライトを固定化することがウェーブらしさを演出する手法のひとつだった。

そんなスタイルを確立したウェーブが、東京オートサロンに車両を持ち込んだのは25年ぶりのこと。当時の展示車両もまさにこのスタイルだったと言うが、今回のマシンは数年前に神奈川県のとある有名ストリートバイクチームのメンバーがドリフトにチャレンジする際に、ウェーブに当時仕様での製作を依頼したうちの1台だという。

フロントバンパーは180SX中期仕様のウインカーを使用するハーフスポイラータイプで、本来はサイドプロテクターに合わせる形状となっているが、こちらはプロテクターレスに末端部のチリを合わせる形で装着している。

ホイールは15インチのロンシャンXR-4、フロント9.5J-15、リヤ8.5J-15のサイズを選び、タイヤは195/60という高扁平モデルを組み合わせる。これには一般的に195/55サイズの方が主流で手に入りやすいというが、叩き出しすら最小限に仕上げる純正フェンダーとのラインをより美しく見せ、丸みのあるタイヤ形状を主張するのがウェーブ流と話す。

エアダクトがデザインされたエアロミラーは一見するとガナドールを彷彿とさせるが、形状が異なる上、知名度の高いガナドールよりもウェーブの方が先行品なのだという。

そしてウイングには『ウェーブっパネ』と呼ばれる愛称もついた大型のダックテールを装着。ボディカラーのベースはかつてのデモカーにも採用されていたピンクを使用しているが、ウェーブらしさを決定づけるのはベースカラーではなく、トップコートに多量のパールを用いて仕上げることにあるそうだ。

「こう見るとカッコだけのノーマルっぽく見えるでしょ? 実はその通りで、ノーマルっぽい見た目で本当にノーマルなのがかえって良いんだよね。車高調のメーカーも気にせず、アームもノーマルのまま。タービンも純正のブーストアップだし。でも、これが当時の見るだけでワクワクするようなストリートカーだと思って、今の若い子たちにも雰囲気を味わって欲しかった」と、25年ぶりの東京オートサロン出展を決めた心境を話してくれたのはウェーブ蓮沼代表。

このウェーブの神奈川仕様を再現するためのボディキットは、エアロミラーを除いてこの180SXに装着される全てのパーツが現在も販売が続けられていて、エアロミラーも2025年の再販を予定しているとのこと。

業界の時代が移り変わっても、その時々に一世を風靡したスタイルの良さは絶対不変だ。
●取材協力:プロショップウェーブ TEL:0467-88-1072
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