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この見た目で公認取得済みのディーラー整備車!
フルカスタムで作り上げたオリジナルフォルム!
スタンダードなFRレイアウトに、ロングノーズ/ショートデッキ。スポーツカーとして均整の取れたスタイリングは、未だにカプチーノの人気が衰えない理由と言えるだろう。
そんなカプチーノは「化ける」カスタムの素材としても扱いやすく人気も高い。エアロで飾り立てるだけでなく、そのスタイリングを全く別の車種に作り変える創造性をかき立てる、抜群の素材感を持っているのだ。

そんな好素材を、縮小版アメリカンマッスル風味に仕立てたのが今回紹介する2台。黄色の個体は、IMSAやル・マンにGMが投入したコルベットC7Rをモチーフに、顔周りからテール周りまで完璧トレースを目指した超大作。ピラー周辺やルーフなど、所々にカプチーノの面影を残しているが、パッと見の正体不明感は最大級の遊び心を感じさせる。

ファニーなルックスが目を引くC7Rスタイルながら、その中身は2024年2月に行われたK4GP予選総合でポールポジションを獲得したほどの本格派だ。GP3クラスのレコードタイムとなる2分10秒65のタイムを引き出すF6Aエンジンは、HT07タービンを使用した130ps仕様。見た目同様のリアルレーサー気分が味わえる完成度の高さは、本気で遊ぶ大人のためのオモチャといったところだ。

もう1台は、ダッジ・チャージャーをモチーフとしながら、マスタングやカマロ、さらにシルビアやスカイラインなど、様々なデザインをヒントに加え、カプチーノらしからぬフォルムを作り上げている。

また、大幅に変更されたスタイリングだけでなく、こちらの車両は車いすを使用するオーナーに合わせ、トランク部分に車椅子用キャリアをワンオフで追加。スタイリングカスタムでありながらも、実用面での不便を取り除くギミックが盛り込まれているのだ。

ここまでクルマが変化すると気になるのは車検だが、この2台はしっかりと公認を取得されているため、ディーラー経由で車検を受けてもまったく問題ないというから驚き。 ハンドメイドながらもしっかりと法令に準拠したクルマ作りが行われているのだ。
PHOTO&REPORT:渡辺大輔