「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?

マークII&チェイサーの影に隠れた名モデル

痛快すぎる430馬力を実現!

チューンドセダンを語る上で欠かせない存在と言えるのがマークII、チェイサー、クレスタの三兄弟。ブーストアップで300ps後半を目指せる1JZ-GTE搭載のツアラーVは、ドリフトから最高速まであらゆるジャンルで存在感を発揮してきた。

当時、100系ツアラーチューンの中では、チェイサーがダントツの人気を集め、続いてマークII、クレスタの順とイメージされていた。とくに、ややアダルト向けに振られたクレスタにはMTモデルが設定されておらず、ハードチューンをしたり、高度なドリフトをする場合などマニュアルミッションへの換装が必要となり、コスト面でも大きなハンデを負っていたのだ。

しかし、近年ではその希少性から逆に人気が急上昇。とくに25年ルールによって北米輸出が可能になると、マークⅡやチェイサー人気に対しての逆張りとしてクレスタに狙いを定めるユーザーも増えているという。そんな環境で再注目を集めるクレスタに、改めて力を注いでいるのがツアラー系のスペシャリスト“STガレージ”だ。

「ツアラー系は元々高止まりの傾向がありましたが、ここ数年で再ブレイク、一気に価格帯が上昇しています。その流れは、車体だけでなく中古パーツにも波及しています。純正パーツは製廃が多く、素性の分からない中古パーツまで争奪戦になってしまっています。だからコンディションの良い車体ともなると、新車価格を超えることも普通になってきていますし、中古車を買ったらプラス100万円程度の修繕を先に行うことを想定したほうが良いでしょう」というのはSTガレージ勝又さん。

STガレージのデモカーは、エンジン本体ノーマルのまま東名パワードARMS-M8280タービンやHKSのハイカムをセット。そこにF-CON Vプロによる綿密なマネージメントを組み合わせることで、最高出力430ps/最大トルク55kgmを実現している。

一方の駆動系は、トヨタ純正5速のR154ミッションと機械式LSDを投入することで、街乗りからドリフトまでマルチにこなせるパフォーマンスを手にしている。

エクステリアは、STガレージのオリジナルブランドである“AXCENT”で統一。純正バンパーのボトム部には、十分な厚みとエッジを加えつつリップ部分を前方に押し出したフロントハーフスポイラーを装着。走りを予感させるアグレッシブな造形がオーナーをその気にさせてくれることだろう。

なお、この車両はインタークーラーの導風効率を高めるためにバンパーをカットし、ナンバーもオフセットされている。

サイドステップは、フロントバンパーやフェンダーとのマッチングまで考慮したデザインを採用。よく見るとかなり手の込んだ立体造形となっていることが分かる。

一度絞ってから直線的に広がる形状のハーフタイプのリヤバンパーは適度なボリューム感で好印象。

ルーフスポイラーは主張しすぎない絶妙な設計としつつ、適度な跳ね上げ形状を採用。小ぶりなサイズでありながら、リヤビューに上品さを与えるデザインとされているのだ。

さりげないシルエットを求めて、前後フェンダーは30mmのワイド加工を実施。純正風の自然なラインをキープしながら、タイヤサイズの選択肢を広げている。

生産終了から四半世紀に迫るだけに、JZX100の維持には多大な苦労が伴う。しかし、そうであっても使い勝手の良さとチューニングに対する大きなキャパシティは、ツアラー系がもつ大きな魅力。諸先輩を見習って、時間とコストをじっくりかけて、理想の1台を作り上げるだけの価値が大いにあるクルマであることも間違いないだろう。

1 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の1枚めの画像

2 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の2枚めの画像

3 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の3枚めの画像

4 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の4枚めの画像

5 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の5枚めの画像

6 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の6枚めの画像

7 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の7枚めの画像

8 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の8枚めの画像

9 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の9枚めの画像

10 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の10枚めの画像

11 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の11枚めの画像

12 / 12

「「クレスタ再燃」海外人気の高まりがツアラーVチューニングの流れを変えた!?」の12枚めの画像

●問い合わせ:エスティ・ガレージ 静岡県駿東郡長泉町納米里201-1 TEL:055-986-6117

「その人気は今やチェイサー以上!?」名車JZX100マークIIを取り巻く現在の環境とは

【関連リンク】
エスティ・ガレージ
https://www.st-garage.com

キーワードで検索する

著者プロフィール

weboption 近影

weboption