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高いチューニング適性もVABの大きな魅力!
街乗りから国際サーキット走行まで楽しめる懐の深さ
水平対向2.0LターボエンジンとAWDを武器に、初代のGC型からラリー競技を中心に、モータースポーツで活躍してきたインプレッサWRX。WRX STIへの車名変更後も、EJ20とAWDのパッケージングに拘り続けてきた。ここで紹介するのは“カンサイサービス”の鈴鹿走行会に参加していた熊澤さんのVABだ。

「会社の同僚からサーキットを走ろうと誘われて、最初に思い浮かべたのがWRX STIでした。仲間内で同じ車種は避けたいという部分もありましたけど、2.0Lターボと4WDなら走りが楽しそうと考えたんです」とは、それまでスポーツ走行やチューニング経験のなかった熊澤さん。
ちなみに、最初に購入したのはハッチバックで使い勝手が良さそうと考えたGRBだったが、サーキットの楽しさにハマって足回りやシートを換えていこうというタイミングでパワステ系トラブルが頻発したため、進化モデルであるVABにスイッチ。

走る、曲がる、止まるといったドライビングを楽しみながら、速さを底上げするチューニングを進めていき、エンジン本体はノーマルのままでタービンをGTⅢ-RSに換えた380ps仕様にまで鍛え上げた。トラブルで走れない状態は楽しくないと、ラジエターやオイルクーラーも社外品に交換されている。

ドライビングに集中していても愛車が守れるよう、トラスト製のグレッディシリウスメーターは油温120度でワーニングが作動するように設定されている。

意のままに愛車を操るには安定したドラポジが重要との考えから、レカロRS-Gに6点式レーシングハーネスを装備。熊澤さんは中型飛行機のパイロットを務めているのだが、丁寧なハンドリングやブレーキングといったスポーツ走行で学ぶ部分はフライト技術の向上にも役立っているそう。

GRB時代に白ボディに赤が映えると感じてマッチングしたアドバンレーシングRSIIIを、シルバーボディとなったVABでも愛用中。現在は245/40R18のアドバンネオバAD09を使用しているが、サイズアップやタイヤ銘柄を換えると走りがどう変化するかが気になっている。

マフラーやLEDテール、リヤウイングなど前オーナーがカスタム主体でいじっていたVAB。スタイリングはお気に入りだが、白くペイントされたウイングやリヤアンダーに違和感があるため、オーダー中のカーボンボンネットに合わせたエクステリアのアレンジも思案中だ。

「安心・安全に楽しむなら6割の力で走れって周りからアドバイスを受けていることもあり、愛車との一体感を感じながらサーキットを楽しんでいます。今回はタービン交換してから初の鈴鹿でしたが、パワーがあれば走りも楽しいですね。コーナーへのアプローチで頭の中のイメージと実際の動きをリンクさせるためにフロントLSDも投入していますし、しばらくはこれで走り込もうと考えています」。
最近はVABとの対話時間をもっと増やそうと、地元サーキットの袖ケ浦フォレストレースウェイのライセンスも取得。普段使いもこなせてドライビングが楽しいスポーツセダンに夢中だ。
●取材協力:カンサイサービス 奈良県奈良市小倉町1080 TEL:0743-84-0126
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