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速さではなく“扱いやすく壊れづらい”を追求!
街乗りで快適な装備を備えた極上マシン!
本名よりも「坂東マサ」の愛称で知られる人物。OPTION誌やV-OPTではおなじみのキャラクターだが、レース業界ではスーパーGT・GT500クラスのチームオーナー兼監督という重責を担っており、その経歴も一流だ。

そんな坂東マサは、レーシングカーだけでなくチューニングカーにも精通し、特にAE86には並々ならぬ思い入れがある。現在、仕様の異なるAE86を2台所有しており、そのうちの1台が、走行距離わずか1万4000kmの極上AE85をベースに、フルレストア+4A-G載せ換えを施したという一台だ。
昔の定番スタイルに現代の快適装備をミックス

このクルマのテーマは、AE86が現役だった時代の「走り屋定番スタイル」を踏襲しつつ、現代のパーツを取り入れて普段使いにも対応した“快適仕様”だ。
エンジンはAE92後期型の4A-Gをベースに、戸田レーシングのハイカム(IN/EX256度)を組み込んで圧縮比をアップ。ピストンやコンロッドも戸田製を採用し、制御はフリーダムECUで約142psを発生する。軽快な吹け上がりと街乗りでの扱いやすさを両立しており、かつて流行したチューニングスタイルそのままだ。

マフラーには当時人気だったフジツボの2本出しを装着。砲弾型ではなく2本出しを選んだのも、当時の雰囲気を意識してのこと。エキマニもフジツボ製で統一されている。


足まわりはトラストの車高調にクスコのアーム&スタビを組み合わせ、信頼性と補修性を重視。今後は15インチのRacing Forgホイールとエンドレスのキャリパーキットへ換装予定だ。
内装や電動パワステも現代仕様にアレンジ

インテリアでは、ブラウンを基調としたブリッド製の特注リクライニングバケットシート(2脚)とリアシートが目を引く。純正内装と違和感なく馴染む仕上がりだ。

ステアリングにはMC21ワゴンR用の電動パワステを流用。街乗り用のタイヤを履いていることもあり、軽自動車用のユニットでも支障なく機能しているという。

すでに完成度の高い仕様に見えるが、坂東マサ曰く「まだまだやりたいことは山ほどある」とのこと。ブレーキのアップグレードや最新ナビ、明るいLEDライト、イルミ付きリヤスピーカーなど、さらなる進化を構想中だという。

「そうやって“次は何をしようか?”って考えながら乗るのがAE86の醍醐味だよね」と語る坂東マサ。その哲学とも言えるAE86ライフは、今後も進化を続けていくに違いない。
●取材協力:Garage19 MACHIDA 東京都町田市根岸2-1-5 TEL:042-793-4050
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