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2025年のクスコはLBXにも注力!
早くも多彩なサスペンションパーツがスタンバイ!
レクサスのコンパクトSUVモデルLBXをベースに、トヨタ&レクサスのマスタードライバーであるMORIZOこと豊田章男会長がパフォーマンスに磨きをかけたホットスポーツモデル、それが“LBX MORIZO RR”だ。
東京オートサロン2025では、有力チューニングブランド各社が速攻チューンドを展示していたが、足回りのスペシャリスト集団“クスコ”もそのひとつ。今回は、特設ワインディングコースでその実力をチェックすることにした。

シックなガンメタ系のボディカラーに控えめなグラフィックでまとめ上げられたクスコのLBX MORIZO RRは、その見た目の通りストリートがターゲット。GRヤリス/GRカローラ譲りのハイパワーユニットに対しノーマルの足回りはコンフォートラグジュアリー傾向が強いので、スポーツマシンにふさわしいものにすべくファインチューンにより全体の引き締めを行った。


そのコンセプトを実現するのが、車高調整式サスペンションの「STREET ZERO A(ストリートゼロエー)」だ。これは複筒式ダンパーを採用するストリートシリーズのフラッグシップモデルで、40段階の減衰力調整や全長調整式の車高調整機能を採用したフルスペック。ダンパーは圧力適正化バルブCPRVが組み込まれ、最高の乗り心地と高い操縦安定性の両立を可能にしている。


もちろんLBX MORIZO RR専用のセッティングが施されていて、標準のスプリングレートはフロントが5kg/mm、リヤが4.2kg/mmの設定。デモ車の車高はフロント-40mm、リヤ-35mmのローダウンが図られ、グッと走りのイメージが強まっている。フェンダー後方に装着のストリートでも違和感のないスポーツフラップは試作品だ。

装着のホイール&タイヤは、ワークVS KF♯(前後9.0J✕21 +40)にポテンザS007A(前後245/35)。大径タイヤ装着時のバタバタ感をしっかりと抑え込めるようなセッティングもストリートZERO A車高調のこだわりとなっている。

そのほか足回りの変更点は強化スタビライザーで、フロントは純正比130%レートの中実25φ、リヤは純正比119%の中実23φに変更。さらにリヤアッパーアームとロアアームは調整式として、車高ダウンに合わせたアライメントセッティングを可能にしている。

エンジンルームに収まるのはGRヤリス/GRカローラと共通の3気筒ターボエンジンのG16E-GTS。デモ車は吸排気系も含めて完全なノーマルとなっている。変更点は走行中のストラットタワーの変形を抑制するストラットバーの追加で、カーボンシャフトタイプが高級感を演出。このほかエンジン下のフロントメンバー部にはクスコが得意とするボディ補強パーツのパワーブレースも追加されている。


LBX MORIZO RRには6MTも用意されているが、デモ車は2ペダルでイージードライブが可能な8ATモデル。シートやステアリングも含めてインテリアは一切変更されていない状態だ。

さて、そんなクスコのLBX MORIZO RRで特設ワインディングチェックを担当したのは飯田章選手だ。
「このクルマは個人的にも思い入れのあるんだけど、ノーマルに対してハンドリングの良さが際立つ印象。荒れたコースの低速走行ではさすがに若干ゴツゴツ感はあるものの、速度の上昇とともに気にならなくなる。21インチという大径タイヤとのマッチングを懸念したが、大きく重いタイヤ&ホイールのデメリットもまったく感じることはなかった。ブレーキや操舵時のマシンの一体感はクスコならではのボディ剛性パーツとの相乗効果によるところも大きいはずだ」とのこと。
2025年最も注目すべきチューニングベースの一台として挙げられるLBX MORIZO RR。その素性の良さを引き出したクスコのデモカーは、全オーナー必見のお手本的存在と言えるだろう。
●問い合わせ:キャロッセ TEL:027-352-3578
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