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990Sグレード専用セッティングを実施!
ライトウェイトFRの軽快感を楽しみ尽くせ!
1994年、エンドレスは高性能ブレーキシステムだけでなく、その性能を最大限に引き出すべく、サスペンション開発にも着手した。きっかけは「ブレーキに見合う脚が必要」との思いから。誕生したのは、世界初となる全長調整式の車高調だった。
エンドレスの製品に共通するのは、ユーザーの期待を裏切らない品質だ。「Challenge to the Future(未来への挑戦)」を掲げ、部品の細部に至るまで純国産にこだわっている。

エンドレスのサスペンションは、既製品でも受注生産方式が基本。だからこそ、その強みを活かして立ち上げたのが『ファンクション.COM(ドットコム)』だ。名前の由来はCustom Order Made。最大公約数の既製品ではなく、個々のニーズに応える“ピッタリ仕様”が作れる点こそが最大の魅力となっている。

今回のロードスター990Sには、ファンクションIMAバージョンPSをベースにした990S専用チューニング仕様を装着。軽量ボディとのバランスを取りながら、スプリングレートの調整とフロントにピロアッパーを採用。ライトウェイトFRの操作感を満喫できる味付けを目指したものだ。

ND型ロードスターのようなダブルウィッシュボーン式フロントには正立式の単筒ダンパーを、ストラット車には倒立タイプを採用。アルミケース化や高性能オイル仕様、サブタンク追加も可能で、スプリングの特性やレートもフルカスタムに対応している。

アッパーマウントは一般的な強化ゴムブッシュやピロボールタイプだけでなく、オプション設定でスプリングのたわみや傾きを吸収するスフェリカルベアリング内蔵タイプとすることもできる。

20段階の減衰調整機構は、新形状ニードルバルブによって1クリックごとの違いが明確。ND型ロードスターのリヤにはリモート式の調整ダイヤルも備わる。

MBR製のバンプラバーなど、走行ステージに応じて選べる多彩なオプションも魅力。特性の違うラバーを組み合わせることで、トラクションやハンドリング特性まで緻密にチューニングできる。
スプリングは追従性を重視し、様々な要素を高次元で実現した究極のエンドレスオリジナル「Xコイルプラス」を採用。スプリングレートはフロントが6kg/mm、リヤが3kg/mmとなる。

フロントのブレーキはMONO4キャリパー+2ピース300mmローターへと換装。パッドには人気のMX72を組み合わせ、強力な制動力と繊細なコントロール性を両立している。

パワー系のチューニングは控えめで、変更されたのはフジツボのオーソライズA-Rマフラーのみ。吸気系や制御系はノーマルのままで、駆動系も純正仕様。つまりデフはオープンタイプとなる。

ホイール&タイヤはエンケイPF01(FR7J×17+38)に、ポテンザRE004(FR205/40)というパーティレース仕様。テストではポテンザRE-71RSやアドバンネオバAD09も装着してマッチングを確認している。

ワインディング試乗を担当したターザン山田は、「1本目は路面の凹凸に対して少し動きすぎる印象だったけど、2本目では前後とも減衰を2段ハードにしたらバランスが良くなって攻めやすくなった。2クリックでここまで変わるのはすごい。軽い車で減衰を固めると跳ねると思われがちだけど、このサスは逆に安定性が増す感覚。軽快で気持ちのいいロードスターらしい走りが楽しめたね」と語る。下りのブレーキングにおいても、MONO4の安定性は大きな武器になるという。

価格は28万8200円。軽さと軽快さが魅力の990Sに、このファンクションIMA専用セッティングは絶妙にマッチ。ワインディングからサーキットまで、走りの喜びを存分に味わえるセットアップだ。車体性能を引き出す足回りと、信頼できるブレーキ。その融合はエンドレスならではの完成度と言えるだろう。
●問い合わせ:エンドレスアドバンス TEL:0267-68-6888
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