「プロボックスにカブを載せるすげぇヤツ発見!」リヤゲートを開けると、そこにはありえない光景が・・・

仕事に使いながらレースにも参戦! これぞプロボックスの正しい姿だ!?

AT+ハイグリップタイヤで、MT+エコタイヤと好勝負!

これまでの経験からして、プロボックス&サクシード乗りの中には“変態”と呼ばれることに無上の喜びを感じるオーナーが少なくない。「だって、それって褒め言葉でしょ!」と、笑顔で言う彼らには開いた口が塞がらないが、プロサク乗り(の一部)が変態だとするならば、ここで紹介する“X-TRADニシオカ”は重度の変態野郎であることが確定だ。

仕事でプロボックスを使いつつ、JPSC(全日本プロボックス/サクシード選手権)のディヴィジョン2クラスに参戦。同じクラスとなるMT+エコタイヤのプロサクにAT+ハイグリップタイヤで対抗し、菅生でもセントラルでもコンマ1秒まで同じタイムをマーク。もちろん、それはニシオカの腕があってこそだが、JPSCはATでも十分戦えるし、楽しめることを見せつけている。

さらにJPSCに加え、カブでミニバイクレースにも参戦しているのだが、なんとプロボックスをトランスポーターとして使っているのだ。ミニバイクレースを翌日に控えた2017年のJPSC第2戦セントラルで、リヤゲートを開けた光景に現場にいた誰もが目を疑い、次の瞬間、爆笑した。なぜなら、本来サイズ的にそこに収まるとは到底思えないカブが見事に載っていたからだ。

「普通はハイエースとかを選ぶんでしょうけど、ミニバイクレースのためだけにハイエースを買うわけにはいかない。そこで、プロボックスになんとか載せられないか?と考えて頭をひねった結果、このカタチになったんですよ」と、嬉しそうに話すニシオカ。

今回は撮影のために無理を言ってカブを積んできてもらったのだが、いやはや「凄い!!」の一言しか出てこない。

もちろん、荷室高の制限があるからそのままカブを載せるのは不可能。そこで、フロントタイヤを一輪の手押し車用に交換してハンドルを分離。リヤに専用スタンドを使うことでカブをプロボックスの荷室に載せているのだ! また、タイダウンベルトでカブを固定できるよう、荷室の後端左右にはアイボルトを装着。積み込む際には折り畳み式のアルミ製スロープを使用する。

プロボックスの荷室にギリギリ…いや、無理やり収めたその様はニシオカの努力の賜物以外の何物でもなく、それによって第三者は想像を超越した世にも奇妙な光景をありがたく拝むことができるわけだ。

ステアリングをナルディのディープコーンタイプに交換。デジタル表示のピボット水温計と、ATF油温計としてKOSO mini3が追加メーターとして装着される。足元には、ネオプロトのフットレストバーNEOを確認。ダッシュボード右端のペン立てをちゃんと使ってるあたりが仕事グルマの証だ。

取材したのは約3年前となる2018年4月。その時点でオドメーターは32万km弱を刻んでいたので、今頃は45万kmに迫る勢いだと思われる。

前席はブリッドフルバケに交換。運転席には大型ヘッドサポートを持つFIA公認のガルディスIIIカーボンモデルが、助手席にはジータIIが装着される。シートベルトはタカタ4点式フルハーネス。普段、仕事で使っているとは思えない組み合わせだ。

ホイールは、TWSになる前の鍛栄舎時代に作られた鍛造モデルを装着。前後7.0Jオフセット+35で、フロントには25mmスペーサーが組まれる。タイヤは195/50R15サイズのゼスティノグレッジ07RS。また、足回りはエナペタル特注車高調でフロント16kg/mm、リヤ10kg/mmのスプリングをセット。ブレーキパッド(キャリパーはNCP13用を流用)&シューも制動屋の特注品となる。

実用的かつ使い勝手に優れることで知られるプロサクだが、まさかカブを載せている強者がいるとは思わなかった。これを重度の変態と呼ばずして、なんと言おうか?

TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

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