「RB25エンジンはNAも面白い!」ハイカム+6連スロットルで決めた官能型R32ドリフトスペックの全て

RB25改6スロ仕様を搭載する高回転型ドリフトスペック

踏みっぱなしが楽しい高品位NAチューン!

RBチューンを得意とする群馬県のショップ“グッズ”が手掛けた4ドアのR32スカイラインは、ドリフト時の気持ち良さを追及したRB25DEベースの6連スロットル仕様だ。

キャブと違い、効率の良いポート長に合わせた角度で装着できる(もちろんスペースの都合もあるが)のがスポーツインジェクション仕様のメリット。多連スロットル化のために、マスターバックを薄型のものにするなど、独自のノウハウも散りばめられている。レスポンス向上のため、点火系はニューボルト+スプリットファイアのコイルで強化されているのも特徴的だ。

スロットルは5バルブ4A-G(AE101用)を1.5台分使って流用、インマニは純正加工のワンオフスペシャルとなる。カムシャフトはオールマイティな選択としてHKSの256度を使い、レスポンスと柔軟性を両立するバルタイを導き出している。F-CON Vプロによる綿密なマネージメントにより、レブリミットは約8000rpm弱、7500rpm程度までパワーが追従する特性に仕上げている。

NAチューンに重要なエキマニは、フジツボのER33用スーパーEXを流用。42.7φの6-3-1レイアウトだ。

マフラーはNAの排気流速を考慮してオリジナルの60φを製作。LSDはニスモ製の2WAY、パワーバンドをキープし続けながらドリフトできるようにファイナルは4.6をチョイスしている。

エクステリアはシンプルながら、フロントはフェンダーまでGT-R化。リヤはベタ付けオバフェンを装着してフロントとのバランスを取っている。

クラシカルなホイールは、フロントがRSワタナベでリヤがSSRメッシュ。どちらも15インチの深リムで、タイヤは185/50-15を通しで履く。ハブが4穴のままというのも、こうしたサイズのホイールを履くためだ。

一方の室内は、4ドア車ながらフルバケ2脚のみというスパルタン仕様。ボディに関してははある程度消耗品と割り切っているため、過度なチューニングや装飾は行っていないとのこと。

少し試乗させてもらったところ、とにかく軽快でおもしろい。レブリミットに迫る7500rpm+αまで軽快に吹け上がり、アクセルに対するエンジンの追従性が凄まじく早い。それでいながら実用域はトルクフルで、吸気管の短い多連スロットル仕様でもしっかりとセッティングが煮詰められていることが分かる。

製作には技術が必要で、それでいて数字ではアピールしにくいNAチューンだが、多連スロットルの吸気サウンドと軽快なドライブフィールは、チューニングカーの本質を感じさせるクオリティだった。

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