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アメリカ西海岸の現在地
ALL TOYOTA FEST 2022に潜入取材!
年に一度、カリフォルニア州のロングビーチで開催されている“ALL TOYOTA FEST”。26回目となるイベントが2022年6月4日にマリーナ・グリーン・パークで催された。文字通りオールジャンルのトヨタ車が勢揃いする中から、個性的なチューニングカーを発見! ドラッグレーサーやスタンスなど、アメリカならではのイジり方をしたチューンドをレポートしていく。
1100馬力オーバーのJZA80スープラ
EFR7163を2機備える2JZ-GTEツインターボは、BCストローカーで排気量を3.4Lまで拡大。カスタムメイドのチタンパイピングをはじめ、各部の精度と美しさも増している。エタノール混合燃料であるE85を使用して、最高出力は1100hpオーバー。ブレンボのビッグブレーキで制動力も強化済みだ。
美しさも追求したドラッグ仕様のJZA80スープラ
アメリカでは珍しい右ハンドル仕様のJZA80スープラをベースに、細部に至るまで美しい仕上げが施されたドラッグレーサー。プレシジョンの6870タービンやハイパーチューンのインテーク、2000ccインジェクターなどで性能向上を図る一方、各部をパウダーコートすることで見た目も端正な印象へと統一。R1コンセプトのキャリパーやリヤのビードロックなどをボディカラーと揃えているのも特徴的だ。
JZA80スープラでトラックスタンスを追求
エンジンルームにオリジナルのサイクルフェンダーを構築し、プレシジョンの6870タービンでシングルターボ化した2JZ-GTEと空間の造形美を追求。飾り程度のエアロパーツとワークVS-XXで外観もさらりとドレスアップしているが、じつはビルダーはブルーのドラッグレーサーと同じショップ。印象の異なる仕上がりに懐の深さを感じさせる。
地味目なスタイルに850馬力を秘めたJZA80スープラ
クロームのHREホイールを除いてノーマル然とした外観ながら、エンジンはきっちり仕上げて850hpを実現している1993年式スープラ。ボルグワーナーのビッグタービンやスリーパー・デザインのインテークマニホールドもあえて存在感を消すなどして、シレッと速さをアピールするクチだ。
JZA80スープラにJDM愛を込めて
RIDOXのエアロパーツとワークマイスターS1を備えるルックスから、JDMチューニングへの憧れが感じ取れるJZA80スープラ。プレシジョンのタービンやロスマシンレーシングのインテークが備わるエンジンルームは、オリジナルのチタンパイピングやXRPホース、Wiggins Clampsのフィッティングを駆使して、丹念にファブリケート。細部に拘るビルダーの姿勢がうかがい知れる。
30ソアラをシーケンシャルMTで操る
アメリカではレクサスSCとして販売されていたJZZ30系ソアラ。下位グレードにあたる「SC300」はNAの2JZ-GEを搭載していたが、こちらはターボの2JZ-GTEに載せ換え、さらにトランスミッションにT56シーケンシャル6速を採用。ブラック+ホワイトでシックにまとめられたエンジンベイも見事だ。ブレーキにはクライスラー&ジープ系のSRT8純正ブレンボを流用する。
ソアラにLS改ターボをスワップして排気量アップも敢行
レクサスSCの上位グレードであった「SC400」は、4.0Lの1UZ型V8エンジンを搭載したが、こちらは排気量6.6LのLS3型V8エンジンに換装。しかもプレシジョンのタービンも備わり、途方も無い動力性能を手に入れている。オーバーフェンダーや大型のリヤウイングを包む鮮やかなカラーはInozetecのラッピング。ホイールはエンケイのRPF1だ。
GR86のチューニングはこれからが本番
北米市場でGR86はデリバリーが日本より遅かったこともあってか、チューニングはまだあまり進展していない印象。そうは言っても、先代のトヨタ86/サイオンFR-Sと同様の盛り上がりを見せるのは時間の問題だろう。こちらはBattle Aeroのフロント&サイドスプリッターとリヤウイングを備え、ホイールはグラムライツ57CRを装着。
PHOTO:Akio HIRANO/TEXT:Hideo KOBAYASHI