「筑波最速ロータリーの称号を手にした蒼き弾丸」最北のチューンドFD3S、そのメカニズムに迫る!

各部に不安を残しながらも53秒489をマーク

ロータリーチューンの常識を打ち破る超ハイブースト仕様!

レボリューションRX-7が2010年に叩き出した53秒673というタイムを10年ぶりに更新し、見事チューンドロータリー最速の座を奪取したのが、この“カーショップドリームKGMボルテックス7(FD3S)”だ。記録は53秒489、尋常ではない。

心臓部の13B-REWは、ハイブースト対策としてFC3S輸出用の低圧縮(8.5)ローターを組み込んだブリッジポート仕様となる。インタークーラーとラジエターはVマウント化してインテークのパイピングを最短距離で結ぶ。

タービンは、T88-38GKからモアパワーを求めてギャレット最新のG42-1200タービンにシフト。53秒489を記録した時はブースト2.4キロ(約800ps)の設定だったが、一発狙いで3.0キロを掛ければ1200psという大パワーを絞り出すことも可能というから恐れ入る。

パイピング同士の接続には、Vibrant社製のアルミクランピングシステムを採用。一般的なシリコンホース&ホースバンド接続では、ハイブーストに耐えられず抜けてしまうトラブルが多発したからだ。

エキゾースト環境は2020年シーズンからセンター1本出しを採用。これは空力の自由度を高めるための処置で、ディフューザーをよりベンチュリー効果を狙える形状へとリメイクしている。ちなみにエアロパーツ類はボルテックスで固めている。

完全に作り直されたスパルタンなコクピット。ミッションはクワイフのシーケンシャルドグを採用する。

足回りは、筑波アタックを主催する“レディーゴーネクスト”オリジナルのDG-5車高調を軸にセットアップ。スプリングはHAL製で、前後ともレートは24kg/mmの設定だ。その他、サスアームは設定車高に合わせて取り付け位置を変更してジオメトリーを最適化。ブッシュは全てピロ化している。

タイヤは、2019年シーズンからテストしていたフージャー・スポーツカーDOTラジアルのA7コンパウンド(335/30-18)。よりグリップ力の高いH7コンパウンドも存在するが、セットアップの熟成具合からA7でアタックした。デフはOS技研のスーパーロックLSD、ファイナルは筑波に合わせて4.7としている。

オーナー兼アタッカーの黒川さんいわく、53秒489を出した時はチェック走行中で、燃料フィルターの詰まりやブレーキ不調などが重なってベストな状況ではなかったそうだ。全てのパートが噛み合えば52秒台前半も狙えると考えている。

底が見えない戦闘力。少し前ならフルチューンの4WDターボ勢ですら難しかった53秒台に難なく突入し、52秒への壁すらも突破しようとしているカーショップドリームKGMボルテックス7。どこまで記録を伸ばすのか、非常に楽しみな1台だ。

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