「これがS2000マニアの最終到達点なのか!」レースでも闘えるAP1超ハイスペック仕様

ホンダ車を知り尽くした匠が手がける珠玉のS2000!

ノウハウ詰め込みまくりの究極系ストリートスタイル

創業から20年以上に渡り、シビック、インテグラ、そしてS2000を手掛けてきた“ライアファクトリー”。十勝スピードウェイのFRレコードを樹立したこともあるなど、S2000に関するノウハウと技術は全国でも有数のハイレベルなものだ。

ここで紹介するAP1は、そんな同店のノウハウが注ぎ込まれたユーザーカー。ガチガチのサーキットスペックを所有していたオーナーの「ストリートメインで、たまに走行会も楽しめるようなエスニが欲しい」というオーダーで製作が開始された1台だ。

まずボディは一度フルストリップ状態にした上で、スポット溶接増しを始めとする各種補強を実施。見た目にも拘り、余分な溶接部分は削って全面をペイント、クリアも厚塗りして仕上げられている。その美しさは完全に“フルレストア”の領域だ。

ロールケージはフル溶接留め、ただし乗降性を重視してサイドバーは省かれている。S2000は元々Aピラーの剛性が高いということで、ロールケージのフロントバーはフロアまで落とさずにAピラー上部に溶接する変則的な形状としている。

サスペンションは全長調整式、減衰力20段調整式のオリジナル車高調を装備。スプリングはスウィフトのフロント14kg/mm、リヤ12kg/mmをチョイスする。

ブレーキに関しては、ノーマルの片押し2ポットキャリパー(フロント)では容量不足ということで、レジェンド純正の対向4ポットアルミキャリパーを流用。ローターも323mmと大径化している。

エンジン本体は街乗り優先ということで、戸田レーシングF20Cキャパシティアップ2350キットを使って2.35L化。ブロック本体には強度アップのためにブロックガードを使い、ヘッドにも戸田レーシングのハイカムスペックA2をセットする。トルク重視のスペックだ。

エキゾーストマフラーは、オーナーの好みでJ’sレーシングのプレミアムセミチタンSUSエキゾーストプラスをセレクト。

駆動系チューンも抜かりはない。パワーを上げると壊れやすいリヤデフは、オリジナルの流用キットを介して高強度の日産R180に変更。サーキット派のS2000オーナーには超有効なチューニングと言える。

インテリアではフロントウインドウへの映り込みを嫌って、オーナー自らが施したダッシュボードのアルカンターラ調カバーが目を引く。樹脂パーツの劣化も防げるアイディア装備だ。

クラッチには、ノーマル並みの踏力と扱いやすさを実現した戸田レーシングのOJISAMAスポーツクラッチキットを組んでいる。

シートは抜群のホールド性を誇るレカロのTS-G。タカタの4点式レーシングハーネスもセットされる。ちなみに幌はキャンセルされている。

ホイール&タイヤは、ライアファクトリーが最適と考える前後9.5J×18インチのホイールに265/35サイズのタイヤという組み合わせ。純正ナローでは厳しいサイズのため、ライアファクトリーオリジナルのワイドフェンダー装着が前提となる。

長年ホンダ車を手がけてきたチューナーのノウハウがふんだんに注ぎ込まれたAP1。S2000マニアも納得の、圧倒的な完成度を誇るスーパーチューンドだ。

●取材協力:ライアファクトリー 北海道札幌市手稲区新発寒7条3-1-5 TEL:011-694-6695

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