「見た目はVIPなアリストだけど・・・」2JZ改3.4L仕様でGT-Rも真っ青の加速性能を見せつけるナイトクルーザー!

ATとのバランスを考えた珠玉の600馬力仕様

重量級ボディを感じさせない驚異の推進力!!

近年、トップエンドのチューニングカーでは見られるようになってきた2JZ改3.4Lチューン。ただし、それらの大半はD1GPやドラッグレースなど特化したステージに向けて開発された競技車両。つまり、ピークパワーを追求したコンペティション指向のハイチューンスペックだ。

しかし、排気量アップは極限を求めるチューンドだけのものではない。それを証明するのが、このJZS161型アリストだ。心臓部に2JZ-GTE(後期)改3.4Lを与えつつ、ATミッションと組み合わせて究極の高速クルージング仕様を目指したのである。細部を見ていく。

心臓部はBCのストローカーキットを組み込んで3.4Lまで排気量を拡大。ヘッドもHKS製ハイカム(IN264度 EX272度)の投入を軸にくまなく手を入れ、溢れる大トルクがレブリミット7400rpmまで突き抜けるような特性を狙った。

タービンはレスポンスを徹底重視して、ターボショップMの純正改ハイフローを導入。最高出力はATの強度に合わせて約600ps、ブースト圧も1.2キロに抑えているが、3.4L化が生み出すトルクは70kgmオーバー、しかもパワーバンドはノーマルから1000rpm以上低回転側に移行しているというから恐れ入る。

ドレスアップにも余念なく、パイピングなど金属パーツ類はメッキ加工&バフ掛けでフィニッシュし、ホース類もブルーで統一。くすみやすい樹脂製のパワステ用リザーバータンクを、スケルトンブルーで着色するほどの拘りようだ。

エンジンルームで存在感を主張する美しいカーボンインテークシステムはエムズの製品だ。

制御はF-CON Vプロとバルコンが担い、低中速トルクを優先したセッティングを敢行。パワーフィーリングは凄まじく、オーナーいわく「「20インチのホイールや6ポッドのキャリパーを付けた足回りが軽く感じるレベル」とのこと。

ミッションは、ディスクの枚数を増やし、ライン圧を上げて圧着力を増大させた強化ATを導入。さらにトルコンが音を上げて滑り出さないように、HKSの汎用コアを使ったATフルードクーラーも設置している。

エキゾーストマフラーはトムスバレルII。エンジンスペックと照らし合わせると完全に容量不足だが、消音性能を最優先してのチョイスとのこと。

足回りはオーリンズDFV車高調を軸にセットアップ。ブレーキはエンドレスのシステム(Fレーシング6+355mmローター Rレーシング4+330mmローター)でコンプリート。

ホイールはワークレザックスのプレミアムフォージドバージョン20インチ。エンドレスのキャリパーカラーに合わせて、センターキャップはレッドにしている。

ATレバーやステアリングのシフトスイッチはレクサスIS Fから流用(パドル化)。メーターはレアなトムスのフルスケールだ。その他、内装パネルはイージーグラフィックスでウッド調にドレスアップするなど、落ち着いた大人のチューンドを目指したメイキングが見て取れる。

ルックスはストリートVIP風ながら、その気になって踏み込めばR35GT-Rと同等以上の加速性能を発揮する。そのギャップこそが、このアリストの狙いであり見どころというわけだ。

「このアリストの加速力は6.0Lクラスと同等レベル!?」600馬力の直列ツインチャージャーで勝負!

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