BMW M5

販売時にM5 ツーリングを追加

「Mハイブリッド・システム」を搭載する、新型「BMW M5」のエクステリア。
ハイブリッド化された新型M5は、2024年のグッドウッドでワールドプレミア後、2024年11月から販売を開始。このタイミングで、新型「M5 ツーリング」が追加される。

新型M5は、彫りの深いフロントエプロン、マッシブなホイールアーチとサイドスカート・エクステンション、ホフマイスター・キンクにエンボス加工された「M5」ロゴを含む専用のCピラーサーフェシングなど、高いパフォーマンスをアピールする専用エクステリアを採用。ベースとなった5シリーズセダンとの差別化をこれまで以上に明確化した。

4.4リッターV型8気筒Mツインパワーターボエンジンに、専用開発されたプラグインハイブリッド「Mハイブリッドシステム」を組み合わせたことで、システム最高出力は535kW(727PS)、最大トルク1000 Nmにも達する。8速Mステップトロニックトランスミッション(AT)と「M xDrive」を介してより4輪を駆動し、0-100km/h加速は驚愕の3.5秒を実現した。

新型M5は、2024年7月11日から14日かけて英国で開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでワールドプレミア後、7月からBMWグループのディンゴルフィング工場で生産を開始。世界市場での販売は2024年11月からを予定しており、同時に新型「M5ツーリング」も導入される。

WEC用レーシングカーの技術を導入

「Mハイブリッド・システム」を搭載する、新型「BMW M5」のパワーユニット。
4.4リッターV8Mツインパワーターボに電気モーターを組み合わせ、最高システム出力737PSを発揮。WECに参戦するレーシングカー「BMW Mハイブリッド V8」と同じ原理のシステムが導入されている。

新型M5に搭載される「Mハイブリッド・システム」は、クラシカルな高回転特性を持つ4.4リッターV型8気筒Mツインパワー・ガソリンターボエンジンと、専用チューニングされた電気モーターと8速Mステップトロニック・トランスミッションを組み合わせる。合わせてクロスバンク・エキゾーストマニホールド、最適化されたオイルセパレーションも導入された。

V8エンジン単体での最高出力は430kW(585PS)、最大トルクは750Nm。電気モーターは単体で最高出力は145kW(197PS)を発揮し、公称最大トルクは280Nmだが、プリギヤステージによりトランスミッション入力時の実効トルクを450Nmにまで引き上げることができる。

内燃エンジンと電気モーターの組み合わせは、世界耐久選手権(WEC)に参戦するプロトタイプレーシングカー「BMW Mハイブリッド V8」の駆動システムと同じ原理を採用。瞬時にパワーを生み出す電気モーターと、インテリジェントに制御された内燃エンジンの相互作用により、Mハイブリッドシステムはアクセルのあらゆる動きに対して瞬時に反応する。

V型8気筒気筒エンジンは最大7200rpmまで回転し、速度レンジの上限まで容赦なくパワーをデリバリー。最高速度は標準仕様では電子リミッターにより250km/hに制限されるが、オプションの「Mドライバーズパッケージ」を導入すると、最高速度は305km/hにまで引き上げられる。

EVモードで最大69kmの航続距離を確保

「Mハイブリッド・システム」を搭載する、新型「BMW M5」の充電シーン。
EVモードでの最高速度は140km/h、最大航続距離は67~69km(WLTPサイクル)が確保されている。

スポーツエキゾーストシステムは、エモーショナルなエンジンサウンドをドライバーへと提供。電動制御で連続調整可能なフラップと、他のMモデルでもおなじみのデュアルテールパイプがリヤセクションにレーシーな雰囲気をもたらしている。それぞれのテールパイプにはブラッククロームの100mmトリムが施された。

「BMWアイコニック・サウンド・エレクトリック」は、電気モーターのパワーデリバリーにアコースティックなサウンドを加える機能。M5専用の電動サウンドは、EVモードでの走行時に、アクセルの動きに対してリアルなレスポンスを付け加える。ドライブシステムの設定により、V8エンジンの出力に加えて電気パワーが加わったことを強調する専用サウンドも用意された。

EVモードでの最高速度は140km/h。ボディ下部の低い位置に配置された高電圧バッテリーは18.6kWhのエネルギー容量が確保され、最大航続距離67~69km(WLTPサイクル)を実現した。搭載される充電ユニットは最大7.4kWの交流充電に対応する。

エンジンと電気モーターが生み出すパワーは、全輪駆動システム「M xDrive」を介して路面へと伝達。「2WDモード」はDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)システムをオフにすることで、よりプリミティブなリヤ駆動を楽しむことも可能だ。

M5専用コントロールパネルを導入

「Mハイブリッド・システム」を搭載する、新型「BMW M5」のコクピット。
コクピットのセンターコンソールには、M5専用コントロールパネルが導入され、さまざまな機能の調整が可能なスイッチが配置される。

センターコンソールのM専用コントロールパネルに加え、Mボタンが装備されたフラットボトム形状の「Mレザーステアリングホイール」、電動調整可能な「Mマルチファンクションシート」、「BMWヘッドアップディスプレイ」、M専用コンテンツを含む「BMWカーブド・ディスプレイ」を標準装備する。

インフォテインメントシステム「BMW iDrive」は、BMWオペレーティングシステム8.5をベースとし、タッチコントロールと自然な発話による操作に対応。ナビゲーションシステムに加えて、空調機能のコントロールも可能となっており、温度選択/風量/シートヒーター/ステアリングホイールヒーターの調整を、コントロールディスプレイ下部にあるメニューか、音声コマンドによって操作できるようになった。

センターコンソールのM専用コントロールパネルにはM5専用ボタンを配置。「セットアップボタン」は、ドライブシステム、ドライブロジック、シャシー、ステアリング、ブレーキシステム、M xDrive、ブレーキエネルギー回生レベルの設定が可能。また、ステアリングホイールの「Mボタン」でも、車両設定を保存/選択することができる。ローンチコントロールは、「2WDモード」を除くすべてのMセットアップにおいて使用することが可能だ。

「DSCボタン」を押すと「Mダイナミックモード」が作動し、ブレーキ入力やエンジン出力の低下時にDSCの介入レベルが引き上げられる。また、ドライビング状況に合わせてDSCを完全にオフにすることもできる。

「Mハイブリッド・ボタン」は走行状況に応じて、燃焼エンジンと電気モーターの相互作用をインテリジェントに制御。効率レベルとパフォーマンスを最大化する「ハイブリッドモード」と、アクセルキックダウンまたはシフトパドル操作によってのみエンジンが作動する「エレクトリックモード」を選ぶことができる。

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