カーデザイン “プレリュード”の矜持はどこに宿っているのか? 新型ホンダ・プレリュードのデザイン詳細レビュー【写真・24枚目】 新型プレリュードのサイドビュー。前方下部からウェッジしながら後方へ伸びるキャラクターラインはボディエンドに向かって内側(車体中心側)に向かって絞り込まれ、リヤフェンダーをボリューム感豊かに感じさせるように計画されている。 9月の発売が予定されている新型プレリュード。 エクステリアデザインのコンセプトはグライダーからインスピレーションを得た「グライディングクロススタンス」。 リヤに配された「Honda」のバラ文字エンブレムは未来とのつながり、4代目をモチーフとしたプレリュードの車名エンブレムは過去からの継承を意味するという。 新型プレリュードのサイドビュー。前方下部からウェッジしながら後方へ伸びるキャラクターラインはボディエンドに向かって内側(車体中心側)に向かって絞り込まれ、リヤフェンダーをボリューム感豊かに感じさせるように計画されている。 ドライバーには運転に専念できる環境を用意しつつ、パッセンジャーはリラックスできる空間づくりが行なわれている。 手の触れやすい部分には表皮材を用いることで上質感と快適性を向上。 新型プレリュードの内装色はホワイト(写真)とブルーの2色。要所にはバイカラーのダブルステッチがあしらわれる。 下部がフラットになったDシェイプ形状のステアリングホイール。センター上部には、アルカンターラ巻きのマーカーが備わる。 エレクトリックギアセレクター、電子制御パーキングブレーキ、ホンダS+ Shift(エスプラスシフト)をセンターコンソールに集約。 羽ばたく勢いを感じさせるヘッドライト。デイタイムランニングライトは、細かいストライプで構成されており、緻密な印象。 テールライトはワイドなスタンスを際立たせる、ダブルラインの一文字形状を採用する。 助手席に対して運転席はホールド感を高めるなど、フロントシートは左右で構造やサポートパッドの形状を作り分けている。 身長173cmの難波編集長が運転席に着座した様子。 新型プレリュードのリヤシート。 テールゲート開口部の張り出しもあってヘッドクリアランスに余裕はないが、スタイル最優先のクーペでは致し方なし、といったところか。 は、 リヤシートの背もたれを倒すと、サーフボードも積み込める。スペシャリティクーペながら、なかなかの積載力だ。 センターディスプレイのサイズは9インチ。パワーフローの表示も可能。 左から大沼紀人氏(ホンダ・エクステリアデザイン担当)、東森裕生氏(ホンダ・インテリアデザイン担当)、難波編集長(Car Styling)。 『Car Styling』難波 治編集長はスズキでカーデザイナーのキャリアをスタート。その後独立し、デザインコンサルタントとして多数の自動車メーカーのデザイン開発に携わる。2008年からスバルのデザイン部長として辣腕を振るった後、東京都立大学教授を経て、2024年にカースタイリング編集長に就任した。50年前(1972年)に創刊されたカーデザイン専門誌『Car Styling』はしばらく休刊していたが、2024年からウェブサイトで復活し、2025年3月には紙媒体として『Car Styling 2025 Vol.1』を発行した。カーデザインに興味がある方は、ぜひ手に取ってみていただきたい。なお、12月には第2号の発売が予定されている。 新型プレリュードのボディサイズは全長4520mm×全幅1880mm×全高1355mm、ホイールベース2605mm。タイヤサイズは235/40R19で、スポーティさを表現するのに寄与する“全高に占めるタイヤ外径の割合”は50%以上となっている。 フロントフェンダーの張り出し感がスポーティさを醸し出している。 フロントバンパー下部からウェッジして後方へのびるキャラクターライン(黄色いライン)と、フィやフェンダーからフロントフードへ回り込むライン(青いライン)がボディサイドでクロスする。 ボディサイドの“えぐれ”をリヤフェンダー部分で収束させ、リヤフェンダーの張り出し感を際立たせている。 この画像の記事を読む