Aston Martin Vantage S
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Aston Martin DB12

2+2レイアウトを採用した「DB12」

2024年7月、アストンマーティンは「ヴァンテージ」の上級パフォーマンス仕様「ヴァンテージ S」を投入した。一方の「DB12」は2023年に登場。従来のグランツーリスモを超える世界初の「スーパーツアラー」を謳うアストンマーティンの次世代スポーツカー第1弾だ。

2+2レイアウトを採用し、リヤシートを備えたDB12のボディサイズは、ヴァンテージ Sと比べて全長で230mm、ホイールベースで100mmも大きい。さらにヴァンテージ Sは全高が20mm低いので、その短いホイールベースと相まって、運動性の高さをアピールする。

アストンマーティン ヴァンテージ S

ボディサイズ=全長4495×全幅1980×全高1275mm
ホイールベース=2705mm
車両重量=1745kg(EU Kerb)
タイヤサイズ=275/35R21(前)、325/30R21(後)

アストンマーティン DB12

ボディサイズ=全長4725×全幅1980×全高1295mm
ホイールベース=2805mm
車両重量=1820kg(EU Kerb)
タイヤサイズ=275/35R21(前)、325/30R21(後)

どちらもAMG製4.0リッターV8ツインターボを搭載

ヴァンテージ SとDB12は、どちらも最高出力は680PS、最大トルク800Nmという強大なスペックを誇るメルセデス AMG製4.0リッターV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載。最高速度は325km/hと変わらないが、0-100km/h加速は、専用のエンジンセッティングを採用し、車両重量で75kgのアドバンテージを持つ、ヴァンテージ Sが0.2秒速い。

アストンマーティン ヴァンテージ S

エンジン形式=V型8気筒ガソリンツインターボエンジン
排気量=3982cc
最高出力=680PS/6000rpm
最大トルク=800Nm/2000〜6000rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=RWD
最高速度=325km/h
0-100km/k加速=3.4秒

アストンマーティン DB12

エンジン形式=V型8気筒ガソリンツインターボエンジン
排気量=3982cc
最高出力=680PS/5000rpm
最大トルク=800Nm/2750〜6000rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=RWD
最高速度=325km/h
0-100km/h加速=3.6秒

同ブランドながらも対極のキャラクター

ヴァンテージ SとDB12のコクピットは、英国発の“ウルトララグジュアリー”を標榜するアストンマーティンらしく、精緻さと気品を備える。その中でも運動性を追求するヴァンテージ Sは、シートやトリムにレーシーなコントラストステッチを組み合わせるなど、よりスポーティな室内空間を実現した。

DB12の方が230万円高いプライスタグを掲げているが、最終的なチョイスは、ドライバー自身が「何を求めているか」に掛かってくる。ヴァンテージ Sは、スペックこそ変わらないが専用チューニングが施されたパワーユニットを採用し、アップデートが施された足まわりを備える。

ライバルを圧倒する“走り”を求めるのであればヴァンテージ S。サーキット志向はなく、長距離をストレスなく快適に移動したいのであれば、ロングホイールベースによる安定感を備えたDB12を選びたい。

車両本体価格

アストンマーティン ヴァンテージ S 2760万円
アストンマーティン DB12 3090万円

アストンマーティンは、2025年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて、「アストンマーティン ヴァンテージ S」を初公開する。

アストンマーティン「ヴァンテージ S」がデビュー「680馬力にパワーアップ」「専用シャシーや空力デバイス導入」【動画】

アストンマーティンは、1953年の「DB3S」を起源に持つ、高性能Sモデルシリーズ「ヴァンテージ S」を発表した。4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンの最高出力は680PSに引き上げられ、シャシーには専用セッティングを導入。2025年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初公開され、2025年第4四半期からデリバリーが開始される。

優雅なラインを見せる+2の「アストンマーティン DB12」。

最高速325km/h「アストンマーティン DB12」を日本の制限速度100km/hで試せるだけ試した

アストンマーティンのラインナップで主力となるのがDB12。オープンのヴォランテが先に上陸していたが、ようやくクーペの試乗が叶った。優雅なラインを見せる+2のクローズドボディと680PSのV8ツインターボはどのような走りを見せてくれるのか。(GENROQ 2024年11月号より転載・再構成)