違うのはボディサイズだけじゃない！ ノマド、シエラ、ジムニーの3モデルを徹底比較してみた
ジムニーノマドの登場で、３つの個性的なジムニーシリーズが出そろった。
そこで軽自動車のジムニー、小型車サイズのジムニーシエラ、５ドアの
ジムニーノマドを比較して、その個性と選び方を考えてみたい。
出力特性から運転の楽しさまで大きく異なる２つのエンジン
軽自動車のジムニーは、直列3気筒660㏄ターボを搭載する。ジムニーシエラとジムニーノマドは直列4気筒1.5Lだ。両車を比べると、軽自動車のジムニーは、車両重量が1トン少々の軽さを生かした運転感覚が特徴になる。デコボコの激しい悪路をオフロードバイクのような感覚で走破できる機動力を持つ。動力性能はジムニーシエラ／ノマドを下まわるが欠点ともいえない。ドライバーがテクニックを生かしながら、エンジンパワーを有効活用する走りを楽しめるからだ。特に5速MTを悪路で使いこなすには、絶妙なシフトチェンジとクラッチ操作が要求され、運転の楽しさをさらに盛り上げてくれる。
ジムニーシエラ／ノマドの1.5Lエンジンは実用回転域の駆動力が高い。特にトルクコンバーター式4速ATは、駆動力を滑らかに伝えて、駆動力の増幅効果も発揮する。5速MTのようなテクニックを使わずに極悪な路面でも走破が可能だ。現行ジムニーには、悪路で空転するホイールにブレーキを作動させて駆動力の伝達効率を維持するブレーキLSDも採用され、悪路走破力を一層高めた。1.5Lエンジンと4速ATの組み合わせなら、4Lにシフトしてアクセルペダルを適度に踏むだけで、優れた走破力が得られる。また1.5Lエンジンとワイド化されたボディによって高速道路の巡航も得意だ。
【JB64ジムニー】直列3気筒660ccエンジンで軽快な運転感覚
| 型式 | R06A型 |
| 種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 |
| インタークーラーターボ | |
| 総排気量（cc） | 658 |
| 最高出力 （kW［ps］/rpm） | 47(64）/6,000 |
| 最大トルク （Nm［kgm］/rpm） | 96（9.8）/3,500 |
| 燃料供給装置 | EPI（電子制御燃料噴射装置） |
| 弁機構 | DOHC12バルブ VVT |
【JB74シエラ／JC74ノマド】幅広い回転域で余裕のある駆動力を発揮
JB64 / JB74 / JC74 スペック比較
ボディサイズと3アングルを徹底比較
【JB64ジムニー】軽自動車サイズと4.8mの最小回転半径で取りまわしは抜群
【JB74ジムニーシエラ】コンパクトなボディと1.5Lエンジンで悪路の機動力が優秀
【Jc74ジムニーノマド】5ドアのロングボディで悪路の走破力と優れた実用性を両立
3アングルとはオフロードにおける走破性能を示すひとつの要素
アプローチアングル……前方の障害物を前輪が乗り越えられる角度。
ランプブレークオーバーアングル……乗り越えた障害物がアンダーボディに接触せず、超えられる角度。
デパーチャーアングル……リヤバンパーやマフラーなどが障害物に接触せずに超えられる角度。
自動車誌MOOK『ジムニー ノマド購入ガイド』より
