後席は広さと座り心地をバランス良く向上させた
ジムニーノマドでは、ジムニーシエラに比べて全長とホイールベースをそれぞれ340mm拡大させながら、その寸法を後席と荷室の両方に振り分けた。乗用車の派生モデルでは、ホイールベースの拡大分をそのまま後席の足元空間に充当することもあるが、ジムニーノマドはそうなっていない。SUVでは4名で乗車して荷物を積む機会も多く、荷室長を拡大するために、後席の足元空間は50mmの拡大に抑えている。
それでも3ドアボディのジムニーシエラに比べると、居住性は大きく向上した。身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先には、握りコブシ1つ半の余裕がある。しかも後席に座る乗員の足が前席の下に収まるから、窮屈感が生じにくい。後席の着座位置はジムニーシエラよりも20mm高く、腰の落ち込む姿勢が改善されたことも特徴だ。背もたれと座面の柔軟性も増しているから、4名乗車時の居住性が総合的に向上している。
前席の造りは基本的にジムニーやジムニーシエラと共通で、背中から腰、大腿部の付近をしっかりと支える。撥水加工を施したファブリックのシート生地は、適度に柔軟で滑りにくい。悪路の走行でドライバーの体が前後左右に振られた時でも、着座姿勢が乱れにくく、安心して快適な運転を行える。
「ノマド」と「シエラ」、車内寸法の違い

フルフラットも可能のなシートアレンジバリエーション




ジムニーノマドでは前後ドアの開口角度も大きく乗降性が良好



「ノマド」と「シエラ」、室内寸法の違いは?

| ジムニーノマド | ジムニーシエラ | |
| 長さ(㎜) | 1,910 | 1,795 |
| 幅(㎜) | 1,275 | 1,300 |
| 高さ(㎜) | 1,200 | 1,200 |

自動車誌MOOK『ジムニー ノマド購入ガイド』より



