Porsche 911 Carrera 4 GTS
“Tribute to Transfăgărășan”
限定1号車がルーマニアにデリバリー

ルーマニアのトランシルヴァニア地方とワラキア地方を結ぶ高速道路「DN7C」、通称「トランスファガラシャン(Transfăgărășan)」はルーマニアの舗装路最高標高点(2034m)をルートに含む。90kmに及ぶつづら折りの道路は、世界有数の景観を誇る自動車専用道路として認められている。
2024年、この「雲に触れる道」とポルシェ 911 ターボが50周年を迎えたことを受け、ルーマニアとモルドバのポルシェクラブは、約110台の車両と200名のゲストが参加するドライブイベントを開催した。
時を同じくしてポルシェのカスタマイズプログラム「ソンダーバーシュ(Sonderwunsch:スペシャルリクエスト)」は、トランスファガラシャンからインスパイアされたスペシャルモデルの開発をスタート。2025年に1号車が完成を果たしている。
1台限りでなく10台の特別モデルを製作

911 カレラ 4 GTS “トリビュート トゥ トランスファガラシャン”は10台のみを販売。それぞれのオーナーが、ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクトゥールのソンダーバーシュ担当スペシャリストと共に、細部までこだわり抜いてカスタマイズを行った。
今回、1号車がルーマニアへとデリバリーされ、トランスファガラシャンへと乗り出すことになった。ポルシェのインディヴィデュアラゼーション&クラシック担当副社長を務めるアレクサンダー・ファビグは、ルーマニア発の特別仕様車について次のようにコメントした。
「昨年、911 ターボのデビュー50周年を記念し、トランスファガラシャンを走行した際、このカスタマイズパッケージのインスピレーションを得ることになりました。私たちは1台限りではなく、ルーマニアで最も伝説的な場所をリスペクトし、10台の個性豊かなモデルを製作することを決定したのです」
エクステリアとインテリアに特別装備を採用

911 カレラ 4 GTS “トリビュート トゥ トランスファガラシャン”の1号車は、ペイント・トゥ・サンプルの特別色の「グラファイトグレー」をチョイス。スポークは対照的な「ガードレッド」でペイントされ、同じカラーでヘッドライトを囲むことで、車両のフロントセクションにビジュアルアクセントを加えている。
ドアには控えめな「Tribute to Transfăgărășan」のデカールが施され、Bピラーには10台の特別限定車であることをアピールする専用バッジを配置。リヤセクションは、エンジングリル・スラットはルーマニアの国旗色であるブルー、イエロー、レッドで控えめにペイントされた。
インテリアは「Tribute to Transfăgărășan」のモチーフを、ライト付きドアシルガードに導入。「Tribute to Transfăgărășan」の文字は、ヘッドレストの刺繍、センターアームレストのエンボス加工、さらに助手席側ダッシュボードにも専用ロゴと共に入れられた。
今回公開された仕様を含め10台の特別仕様車は、エクステリアバッジ、ルーマニア国旗のアクセント、専用インテリアコンポーネントが共通となり、それぞれのオーナーがソンダーバーシュ・プログラムを通じて個別にカスタマイズを行っている。

