酷暑の中で空冷Vツインの大型バイクに乗り続けるのはもう限界!

2025年夏。人々は溶けかかったアスファルトの上に、己が足跡を刻印しつつ歩いていた。ひどく暑い……。

猛暑である。8月に入ってからは猛暑の連続である。こう暑いと屋内に出るのさえ億劫となり、外出時はエアコン付きの乗り物以外、乗りたくなくなるというのが人情だろう。しかし、某バイク漫画のセリフにもあるように「バイクはバカにしか乗れん!」ということで、頭のネジが2、3本緩んでいる筆者はあいもかわらず、愛車のモト・グッツィV11で西へ東へと出かけている。

現在筆者が所有する1999年式モト・グッツィV11スポーツ。購入後初めての夏を迎え、炎天下の中を乗っていると大排気量空冷縦置きVツインの放つ熱で調子が悪化するようになった。つまり、夏は乗れないバイクということ。

だが、もはやそれも限界だ。1100cc空冷縦置きVツインからの発熱量の多さに、ライダーはもちろんのこと、熱源となるエンジン本体が悲鳴を上げ始めたのだ。炎天下の中を乗車していると熱ダレによってレスポンスが悪化し、アイドリングが不安定になる。すなわち、あまりの気温の高さに空気が冷却媒介として機能してくれないのだ。モト・グッツィをこの暑さの中で酷使していれば、早晩深刻なトラブルを引き起こしてしまうかもしれず、それは筆者の望むところではない。

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筆者がほかに所有するバイクといえば、不具合から3年ほど動かしていないヤマハ・グランドマジェスティ250のほか、原付二種のホンダ・スーパーカブ110とスズキGN125Hだけだ。自宅のある千葉県北東部は、都内に出るのに京葉道路を利用しないと信号が多く、混雑した国道を使う羽目になる。ミニバイクでこの暑さの中を一般道をトロトロ走ることなど考えただけで憂鬱でしかない。

2008年に1年落ちの中古車として購入したヤマハ・グランドマジェスティ 。走行距離は11万kmを超え、不具合から3年ほど休眠させていた。
筆者が所有するスズキGN125H。中華バイクながら経済性に優れ、タフで高い信頼性を持つ。所有して14年ほど経つがまだまだ現役。当分手放すつもりはない。

何の気なしに中古車サイトをぼんやりと眺めていると、オートバイの買取・販売の最大手『バイク王』が、創業30周年記念大感謝祭として7月4日から9月11日までの期間限定で「ローン金利0%キャンペーン」を展開していることを知った。

『バイク王』創業30周年記念大感謝祭の「ローン金利0%キャンペーン」は、7月4日から9月11日までの期間限定で実施中。支払い回数は最長60回、分割金額が200万円まで金利がゼロになるお得なサービスだ。ただし、自賠責分は頭金として現金で支払う必要がある。

『バイク王』と言えば、テレビCMの影響で中古バイクの買い取りサービスが有名だが、全国76店舗で中古車の販売を行っていることは、もはやライダーの間では常識となっている。同社は買い取ったバイクの中から自社の基準内にある車両だけを厳選して店舗で販売している。

きわめて豊富な在庫を持つ同社のことだ。筆者の希望する車種もきっと在庫しているだろう。さっそく『バイク王』のサイトにアクセスして検索してみると……あった! しかも、自宅からそう遠くないバイク王柏店に希望する条件に合致した車両を見つけたのだ。これはもう見に行くしかない。

スズキVストローム250SXは文句ナシ!の良好なコンディションだった

『バイク王』柏店を訪れると、窓際のよく目立つ場所にそのバイクはあった。2023年型のスズキVストローム250SXである。走行距離はたったの135km、色はイメージカラーのチャンピオンイエローNo.2だ。ハンドガードやマフラー、キャリアなどに目立たないほんの小さな小傷があったが、それ以外は新車と見紛うほどのピカピカのコンディションだった。車両本体価格52万8000円とある。

筆者が購入を決めたスズキVストローム250SX。初年度登録は2023年で、走行距離はたったの153km。どこかの店の展示車だったのだろうか? それとも購入したもののあまり乗らずじまいのオーナーだったのだろうか?

「またがってみますか?」と声をかけてきたのは、妙齢の女性セールススタッフだった。お言葉に甘えてまたがらせてもらう。「エンジンかけてもいいですよ」との言葉をもらったので、プッシュスタートを押すとエンジンは当然一発始動。走行距離を考えれば当然だが、アイドリングも安定していてエンジンも調子が良さそうだ。

バイク王柏店で納車を待つVストローム250SX。スピードメーター のリコールが出ているが、部品の入荷に時間が掛かるため、納車後に対応することになる。
Vストローム250SXは筆者にとっては初めてのアドベンチャーバイク。跨った印象では軽く、取り回しも良い印象。身長170cmで両足の爪先はしっかりつく。

さて、筆者がなぜVストローム250SXを購入候補に挙げたかと言えば、250ccながら吹け上がりの良いエンジンと、新東名の120km/h区間でも余裕のある動力性能を持ち、加えて「燃費お化け」のジクサーと共通の心臓部なので経済性も抜群との評判を聞いていたからだ。しかも、スズキ自慢の油冷エンジンだから通常の空冷エンジンに比べれば排熱は少ないだろうし、なんと言っても赤道にほど近いインド生まれのバイクということで、暑さには強いものとの期待があったからだ。

Vストローム250SXのスピードメーター 。走行距離はたったの135km! 事実上の未使用車だ。秋にはリコール対策品のスピードメーターに戻るので、走行距離は再びゼロに戻る。

おまけに昨今流行のアドベンチャーバイクである。デザインは今風でカッコ良く、車体も軽いのでオフ車には敵わないまでもフラットダート程度なら問題なく走れる。さらに大型のリアキャリアを標準で装備しており、荷物の積載性もなかなか良さそうだ。

サイズの大きな純正リヤキャリア。トップケースをつけていたのか、わずかに塗装のハゲが見られた。

また、筆者は2011年の東日本大震災や2015年の鬼怒川堤防決壊、2016年の熊本地震などの災害・事件現場に単身バイクで乗り込んで現地取材をしている。最近はこうした機会はめっきり減ったが、そのような使用用途を考えると、これほどおあつらえ向きのバイクはほかにないだろう。

純正マフラーには小傷がついていたが、使用していれば必ずつくようなキズなので気にならない。排気音が静か過ぎ、スタンディングするとかかとが接触するので、いずれは社外品に交換したい。
右ミラーにも小さな小傷がついていた。

実車を前にして、すっかりこのバイクが気に入った筆者は、購入条件を確認するために、件の女性セールススタッフに頼んで見積書を出してもらうことにした。

見積もり金額は?あえて中古車を選んだワケは……

差し出された見積書に目を移すと、諸費用とETC本体・取り付け工賃を合わせて総額63万3000円とあった。金額的に予算内に収まっていたし、この条件には満足したので、その場で購入を決めて契約書にサインした。

じつのところ、もう少し出せば新車も狙えたのだが、筆者のような自営業者の場合、税制上の減価償却期間が新車は3年なのに対して中古車は2年となるので、節税効果を考えると中古車の方がメリットが大きいとの判断があった。

2024年型Vストローム250SXの車両本体価格は59万1800円。実際の購入時はこれに税金や自賠責保険などの諸経費がかかる。もちろん、通常のローンなら支払い回数に応じた金利もプラスされる。

フィアット500のリポートを始めた際に「50万円程度の中古車すら一括で買えないのか?」との声もあったが、フリーランスはもともと不安定な仕事であり、手元の現金は少しでも温存したい。この気持ちは自営業者なら誰でも理解してくれるだろう。つまり大きな買い物をする場合、ローンでの購入は必然となるのだ。

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だが、問題となるのが金利である。バイク・クルマ問わず、中古車のオートローンの金利はけっして低くはない。『バイク王』では通常金利は9.8%。それが今回のキャンペーンでは分割金額が200万円まで0%となり、客側の負担が事実上なくなる。

筆者の場合、頭金として自賠責保険代5年分の1万4300円を現金で支払い、残りを上限の60回均等払い(ボーナス払いなど無し)としたので、月々の支払いは1万円弱となる。通常の金利でローンを組んだ場合は月々の支払いは1万3300円。分割手数料は17万219円となるがこれがゼロになるのだから、いかにお得なキャンペーンなのか理解してもらえると思う。

筆者が購入したVストローム250SXの場合、金利9.8%の通常ローンで支払い回数60回の分割手数料は17万219円。今回のローンはその分の負担がゼロになる。これだけの金額差があれば、社外のフルパニアを買ってお釣りが来る。

あまりにもお得すぎるキャンペーン故に、なかには「うまい話には裏がある」と疑いの目を持つ人がいるかもしれない。
金利0%ローンを利用する際の条件は「バイク王会員」の登録をすることなどがあるが、これは年会費・入会金ともに不要で、さまざまな優待サービスが受けられるほか、メールマガジンなどメリットがたくさんある。すなわち、今回のキャンペーンはユーザーにはデメリットなど全く無いと言えるのではないだろうか。

『バイク王』が金利0%キャンペーンを実施した理由を柏店店長に訊いた

今回、Vストローム250SXをキャンペーンを利用して購入するにあたり、購入した柏店の尾林克哉店長にキャンペーンについて詳しく訊いてみた。

バイク王』柏店の尾林克哉店長。中古バイクの購入に際しては尾林店長をはじめとしたセールススタッフが親身になって相談に乗ってくれる。

「当社はライダーのみなさんの『バイクライフの生涯パートナー』を目指しており、今回のキャンペーンはその一環として、お客様のご購入サポートとして展開しています。おかげさまで大変ご好評を得ておりまして、連日多くのお客様から商談をいただいております。また常時展開している『バイク免許取得応援キャンペーン』との併用も可能ですので、免許を取得されたばかりの初心者の方にもメリットの多いキャンペーンです」

『バイク王』では常時実施の購入者サービスとして、「バイク免許取得応援キャンペーン」を実施している。今回の「ローン金利0%キャンペーン」との併用が可能なので、9月11日までのキャンペーン期間中に教習所に入稿手続きをそのまま『バイク王』でバイクを買ってしまうのもアリ。

7月4日からこの日(8月18日)までに、どれくらいの利用者が今回のキャンペーンを利用したのだろうか?
「具体的な商談数は言えないのですが、通常に比べてかなりの商談数となっています。当社のお客様の中心年齢層は40代の方が中心でしたが、『ローン金利0%キャンペーン』を実施したことによって20代の若いお客様が増えています。それによって大型バイクだけでなく、250~400ccクラスの中型バイクの引き合いが増えています。なかには今回のキャンペーンがきっかけで免許取得のために教習所に入校し、当店でバイクを購入したお客様もいらっしゃいました。その場合『バイク免許取得応援キャンペーン』も併用できますので、そのお客様は『浮いたお金で免許取得費用とライディングギアを揃えることができた』と喜んでいらっしゃいました」

スーパースポーツやネイキッド 、アメリカン、スクーターと豊富な車種を在庫する『バイク王』柏店。在庫のない車種は他店舗からの取り寄せいも可能で、他店舗で購入した車両を納車してもらうこともできる。「ローン金利0%キャンペーン」の一例を紹介すると、119万8000円で販売されている走行距離5712kmの2023年型ホンダXL750トランザルプの場合、支払い回数60回で分割金利手数料は33万2142円もお得になる。

しかし、本来ユーザーが負担すべき金利を『バイク王』が負担するわけで、グループ全体で言えば相当な減益になるのではないだろうか?
「正直に言ってしまえば、利益のことだけを考えるとなかなか厳しいものがあります(笑)。ですが、三井住友カード株式会社様と話し合って無理のない範囲でキャンペーンを実施しています。先ほども述べた通り、当社は基本理念として『バイクライフの生涯パートナー』を目指しております。今回のキャンペーンをきっかけに、より多くの方にバイクに興味を持っていただきたく考えておりますし、それが日本のバイク文化への貢献に繋がれば、と考えています」

68万8000円で販売されている走行距離2965kmの2020年型ドゥカティ・スクランブラーの場合、支払い回数48回で分割金利手数料は14万6337円分も安くなる。中古車を購入する際は、車両本体価格や諸費用だけでなくローン金利にも注目したい。

中古車販売業は商品である中古車の回転率が重要になる。今回のキャンペーンで販売した中古バイクが、数年後に買い替え需要で再び戻くることを期待して、将来的な在庫確保の目的もあるのではないか?
「それは否定しません。ただ、私たちとしては今回のキャンペーンを通じて、大勢のお客様にお得にバイクを提供したいという気持ちに偽りはありませんし、購入して頂いたお客様とはこれをご縁に末長いお付きを合いさせて頂きたいと考えています」

写真の200万円で販売されている走行距離834kmの2021年型ホンダCB1300スーパーボルドールSPの場合、支払い回数60回で分割金利手数料は53万7800円もお得だ。これだけの金利差があれば、セカンドバイクに125~250ccのバイクを買うこともできるだろう。新車同様の特選車ということで売り切れゴメンの1台。欲しい人はすぐに柏店に問い合わせよう。

なお、『バイク王』では今後も11月の「決算セールキャンペーン」のほか、ユーザーフレンドリーなさまざまな企画を検討中とのこと。情報は公式ホームページに掲載されることから、バイクの購入・売却を検討している人はまめに日頃からチェックしておくと良いだろう。

『バイク王』柏店
所在地:千葉県柏市柏687-1
電話番号:047-165-8190
営業時間:10:30~19:00(平日)/10:00~19:00(土日祝)
定休日:火曜日・第4金曜日