Lamborghini Revuelto
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Lamborghini Aventador S
低くワイドなレヴエルトのエクステリア




2023年、10年以上にわたりラインナップの頂点を担ってきた「アヴェンタドール」に替わり、ランボルギーニは新型フラッグシップスーパースポーツ「レヴエルト」をニューヨークモーターショーにおいて発表した。
レヴエルトは6.5リッターV型12気筒エンジンにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドパワートレインを搭載。ランボルギーニは、このPHEVパワートレインを「ハイパフォーマンスEV(HPEV)」とネーミングしている。今回、レヴエルトと比較するのは、カウンタックから続くV12フラッグシップの系譜において先代に当たる「アヴェンタドール S」だ。そのエッジの効いたエクステリアは、今でも世界中で高い人気を誇る。
宇宙工学からインスパイアを得たというレヴエルトのエクステリアは、ランボルギーニを象徴する「六角形」と「Y字」のモチーフを大胆に新解釈。シンプルなアヴェンタドール Sのラインと比較すると、その複雑なデザインが理解できるだろう。ボディサイズはアヴェンタドール Sから、全長が160mm、ホイールベースが79mm延長された。重量に関しては、ハイブリッド化の影響もあり、レヴエルトが197kgも重い。
ランボルギーニ レヴエルト
ボディサイズ=全長4947×全幅2033×全高1160mm
ホイールベース=2779mm
乾燥重量=1772kg
タイヤサイズ=265/35ZR20(前)、345/30ZR21(後)
ランボルギーニ アヴェンタドール S
ボディサイズ=全長4797×全幅2030×全高1136mm
ホイールベース=2700mm
乾燥重量=1575kg
タイヤサイズ=255/30ZR20(前)、355/25ZR21(後)
ハイブリッドによる驚愕の加速力




レヴエルトは、6.5リッターV型12気筒自然吸気エンジンをリヤミッドに搭載し、2基のモーターをフロントアクスル、1基を8速DCTに組み込んだ、プラグインハイブリッドシステムを導入している。システム最高出力は1000PSを超え、エンジン単体出力ですら、85PSもアヴェンタドール Sを凌駕する。最高速度は350km/hと変わらないが、0-100km/h加速は驚異の2.5秒と0.4秒も更新した。
ランボルギーニ レヴエルト
エンジン形式=V型12気筒自然吸気+3モーター
排気量=6498.5cc
最高出力=825PS/9250rpm
最大トルク=725Nm/6750rpm
システム最高出力=1015PS
トランスミッション=8速DCT
駆動方式=AWD
最高速度=350km/h
0-100km/h加速=2.5秒
ランボルギーニ アヴェンタドール S
エンジン形式=V型12気筒自然吸気エンジン
排気量=6498cc
最高出力=740PS/8400rpm
最大トルク=690Nm/5500rpm
トランスミッション=7速ISR(RMT)
駆動方式=AWD
最高速度=350km/h
0-100km/h加速=2.9秒
避けては通れないスーパースポーツの電動化




エクステリア同様、レヴエルトのコクピットは宇宙をテーマにデザインされた。メーターナセル内には12.3インチデジタルコクピット、センターコンソールには8.4インチインフォメーションシステムをレイアウト。さらに、助手席側にも9.1インチパッセンジャーディスプレイがレイアウトされる。
対するアヴェンタドール Sのコクピットは、ディスプレイサイズや物理スイッチの多さに、10年以上の時の経過を感じさせる。それでも、カーボンファイバーやリアルレザーを贅沢に奢ったインテリアは、今も特別な雰囲気でドライバーを迎えてくれるだろう。
2010年代から2020年代にかけて“電動化”というパラダイムシフトが起こった自動車業界。それは、パフォーマンスを競うスーパースポーツにおいても例外ではなく、ランボルギーニもV12フラッグシップのハイブリッド化に踏み切った。1000PSを超えるレヴエルトだが、モーターのみで10kmほど走行できてしまうのである。
ただ、最新のレヴエルトがデビューした今も、究極のV12マシンとして熟成が極められたアヴェンタドール Sの魅力は少しも色褪せていない。中古車市場には走行距離の少ない極上の個体も存在しており、最後の内燃機関型V12フラッグシップを選んでみるのも面白いかもしれない。
車両本体価格
ランボルギーニ レヴエルト 6543万円
ランボルギーニ アヴェンタドール S 4575万7867円(新車当時)
