RML GTH Prototype

公道走行可能、39台のみを限定製造

2025年のサロン・プリヴェにおいて、RMLグループは「GTH プロトタイプ」を初公開した。
現在、「RML GTH プロトタイプ」によるテストプログラムが進められえており、39台が限定製造される。

レーシングドライバーのレイ・マロックが1984年に設立したレイ・マロック・リミテッド(RML)グループは、英国オックスフォードシャー州のブレナム宮殿で8月27〜31日に開催されたサロン・プリヴェ(Salon Prive)において、「RML GTH プロトタイプ」を正式公開した。

ル・マン24時間レースで活躍した「ポルシェ 911 GT1」をオマージュしたRML GTH プロトタイプ(開発コードネームP39)は、RMLが40年にわたるレース活動や車両開発において蓄積した技術を結集。公道走行可能な究極のGTを目指し、一切の妥協を排した開発が行われたという。

ドライバーによる選択可能なアクティブエアロとダンピング・システムにより、RML GTHはサーキットではラップレコードペースを発揮しながら、公道では完璧な快適性を実現したと謳う。39台のみが限定生産され、その中の10台が「RML 40周年アニバーサリー・スペシャルエディション」として販売される予定だ。

ビスポーク部門の担当取締役を務めるマイケル・マロックは、RML GTHについて次のようにコメントした。

「RMLの歴史において誇るべき1日になりました。完成したRML GTHの姿に、これ以上ないほどの感動を覚えています。野心的なプロジェクトでしたが、公道でもサーキットでも、私の厳しい期待を上まわる結果となりました。私とお客様たちの夢のクルマを実現したRMLチーム全員に、心からの祝福と感謝を捧げます」

RML40周年アニバーサリー仕様

2025年のサロン・プリヴェにおいて、RMLグループは「GTH プロトタイプ」を初公開した。
限定39台のうち、10台は専用装備が与えられた「RML 40周年アニバーサリー・スペシャルエディション」として販売される。

今回、サロン・プリヴェで公開されたのは、RML GTHの1号車であり、RML 40周年アニバーサリー・スペシャルエディション(SE)仕様として製造された。SE仕様は専用のパフォーマンスパックとトラックパックを導入。これらのアップデートにより、リヤシートがオミットされ、車高調整機能、リヤの強化ロールケージが搭載される。

パワーユニットは、リッチフィールド・モーターズとの共同開発による徹底的なエンジンチューニングが実施され、最高出力932PS、最大トルク1000Nmを発揮。エクステリアカラーはストームパープル、ルーフとボンネットはティント加工のビジュアルカーボンで仕上げられた。

コクピットは、RMLによってリトリムされた専用シートとレザーに、クレヨンカラーのステッチが加えられた。シートベルトもクレヨンカラーで統一される。インレイはボディカラーのビジュアルカーボンファイバー、ロールケージはストームパープルがチョイスされている。

RML GTH プロトタイプに用いられたコードネーム「P39」は単なる数字ではなく、RMLグループが創業以来手掛けた39番目のプロジェクトカーであることを示している。なお、RMLが開発したPモデルの多くは、メーカー向けの秘密プロジェクトとして公開されていないが、Pモデルの1台は、ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェのラップレコードを樹立した、フル電動スーパースポーツ「NIO EP9 プロトタイプ」であり、今回のサロン・プリヴェでも展示された。

「RML GTH プロトタイプ」を動画でチェック!

RML ショートホイールベース量産1号車のエクステリア。

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英国を拠点とするRML(レイ・マロック・リミテッド)グループは、同社が開発した現代版フェラーリ 250GT SWB「RML ショートホイールベース」の量産1号車を、8月11日に開幕する「モントレー・カーウィーク」において初公開する。