Bentley EXP 15
新時代の扉を開けたベントレー

生沢舞氏とグレッグ・ウィリアムズ氏の外部クリエイティブディレクター就任は、2025年8月にモントレーで発表されたコンセプトカー「EXP 15」に続き、未来に向けたデザインビジョンを後押しする、取り組みの一環となる。2人は英国のクルーを拠点にマーケティング、コミュニケーション、デザインの各チームと連携を深めながら、戦略的なアドバイスと創造的な視点をもたらすことで、ベントレーが持つ文化的価値をさらに高めていく。
2025年は、ベントレー・デザインにとって重要な節目の1年となった。7月、ブランド史上5度目となる新しいエンブレム「ウィングドB」を発表。8月のペブルビーチ・コンクール・デレガンスでは、コンセプトカー「EXP 15」をワールドプレミアした。3ドア3シート、フル電動・フルサイズコンセプトとして登場した「EXP 15」は、未来のベントレー予告する新たなデザインテーマが導入されている。
クリエイティブ面における急激な変化の中で、生沢氏とウィリアムズ氏は、未来を形づくる人材起用の第一歩として、今後の新たなビジョンを形成していくことになる。ベントレーのデザインディレクターを務めるロビン・ペイジは、2人の起用について次のように説明を加えた。
「100年以上にわたる歴史の中で、ベントレーを定義してきたのは、クルマそのものだけではなく、それを取り巻く物語でした。どう体験や記憶され、どのように語り継がれるのか。そこにこそ価値があります」
「生沢舞氏は、1920年代に我々のデザインやエンジニアリング、レースの伝説を築いた先駆者の精神を体現し、大胆な視点を持って伝統と現代性をつなぎます。グレッグ・ウィリアムズ氏は卓越した眼差しで、ベントレーのビジュアルとブランドに、自然体で真のオーセンティシティ(信頼)をもたらしてくれるでしょう」
自動車文化とデザインに深いルーツ

生沢氏は、自動車文化とデザインの両分野に深いルーツを持つマルチクリエイター。スピード、スタイル、そしてストーリーテリングへの情熱を原点に、アートとアドレナリンを融合させた独自の感性を持つことで知られている。今回、スポーツとラグジュアリーが交わる領域を直感的に理解し、グラフィックデザインやプロダクトキュレーションの経験を活かしながら、ベントレーと人々との新しいつながりを生み出していくことになった。
外部クリエイティブディレクター就任後、生沢氏は最初のプロジェクトとして、ブランド広告に向けた新しいビジュアルの構築に着手。2026年に発表予定の限定ライフスタイルコレクションなど、特別な企画にも参画している。
「これまで、Team Ikuzawaを通じて、真のヘリテージと現代の美意識・文化の理解を融合させる力を学びました。私の役割はブランドが自信を取り戻し、106年の歴史を持つベントレーを現代にふさわしい形で蘇らせることです」と、生沢氏はコメントしている。
現代を代表する世界的フォトグラファー

ウィリアムズ氏は、現代を代表する写真家のひとりであり、長年にわたりベントレーを愛用してきたオーナーでもある。1990年代、戦場フォトジャーナリストとしてキャリアをスタートさせ、その後はフィルムやポートレートの分野へと活動を広げてきた。
彼の作品は『007』特集をはじめ、ハリウッドを代表する著名人のポートレート、アカデミー賞の舞台裏、さらには国際的なファッションキャンペーンまで多岐にわたる。自然体で人間味あふれる美学を持つウィリアムズ氏は、ベントレーのキャンペーンやコンテンツに、安定感を持った視点をもたらすことになる。
すでにウィリアムズ氏は、生沢氏とのクリエイティブな作業を開始しており、今後は静止画・映像の両面でベントレーのイメージメイキングを刷新していく予定となっている。ウィリアムズ氏は、外部クリエイティブディレクター就任を受けて、次のように語った。
「生沢氏と共に仕事をしながら、ベントレーの本質を再定義するビジュアルを創り上げることに胸を躍らせています。大胆で独創的、そしてベントレー精神に忠実な作品を生み出していきたいと思います」
