ジムニーシリーズとの親和性もバツグンのデザイン
クリムソンが展開する「DEAN(ディーン)」シリーズは現行ジムニーシリーズとの親和性が高い。
丸みを帯びたレトロな造形は、ミドルエイジ以上のクルマ好きには懐かしく映り、当時を知らないZ世代には逆に新鮮に感じられる。それでいて、中身は現代基準で求められる性能をクリアしており、十分な信頼性も備えている。こうしたレトロとモダンの融合していることが、ディーンとジムニーが持つ共通性だ。
ディーンの最新作である「BJ(=Baja)Mexican」もしっかりとその流れを組む。世界でもっとも過酷といわれるオフロード耐久レース、バハの空気感をデザインソースとし、スポークホイールを思わせる装いを纏いながら、じつはディッシュ構造を採用。大ぶりのメカニカルボルトやリブ付きの小窓を配することで、立体感と塊感を際立たせ、タフで力強い造形に仕上げている。
さらに注目は質感の表現だ。長年使い込んだホイールのような風合いを、ショットピーニング処理によって再現。ざらりとした風合いは1970年代のオフホイールを想起させる。“新品なのに使い込まれた表情”を持つユニークな存在であり、ジムニーの無骨さと見事に呼応する。
1ピース構造ながらマルチピースのように見せるギミックも面白い。縦方向のリブやスリットが造形に奥行きを与え、クロカンにふさわしい道具感も強調。履くだけでヴィンテージ風の佇まいをまとえるのは、バハメキシカンならではの魅力だろう。
オフ系カスタムにおけるホイール選びは、ヘビーデューティーな性能はもちろん、デザインやカラーが風景に溶け込むことも重要な要素。その点でもバハメキシカンは派手過ぎず存在感があり、履くだけで一気に雰囲気を格上げしてくれる傑作だ。







【CRIMSON DEAN BJ MAXICAN】
| SIZE | INSET | HOLE | P.C.D | PRICE |
| 16×5.5J | 20 | 5 | 139.7 | 3万9600円 |
| 16×6.0J | −5 | 5 | 139.7 | 4万700円 |
HYPER REV(ハイパーレブ) Vol.288 スズキ・ジムニー&ジムニーシエラ&ジムニーノマド No.17 より



