1994年にデビュー、そして『三次元デザイン」の確立!
クレンツェといえば、ホイールメーカー「ウェッズ」を代表するブランドであり、カスタムオーナー憧れの的。しかし、デビューした1994年はどうだったか? クレンツェ=“最高級ホイール”というイメージが定着している現在では信じられない話だが、実はデビュー当時は数あるブランドの中のひとつだった。
「当時はブランドが生まれては消え、という状況だったため、最初から最高峰ブランドという位置付けではなかった。けれども2年目にはウェッズのカタログ上でもトップになっています」と、現在クレンツェを担当する中村さんは話す。クレンツェは、『ディッシュ』『スポーク』というわかりやすい名前のモデルからスタートし、すぐに人気が爆発。時はVIPセダン隆盛期。優れたデザイン性はもちろん、大口径で、3ピースならではの深いリム、カスタム車両への対応自由度の高さ等々。誕生してから即座に多くの支持を集め、瞬く間にトップブランドの位置へと駆け上がった。
その後、代名詞とも言える立体的な『三次元デザイン』が確立され、ミニバンカスタムシーンでも絶大な人気を獲得。さらに進化·成長続けているが「いままでもコンセプトというコンセプトはなかった」と言うから面白い。ことデザインに関しては、自由度が高いと話す。時代にも流されない。例えば、近年トレンドとなっているコンケイブ。このコンケイブに関しても、クレンツェは意に介さない。要望は当然ある。でも、クレンツェを求める人は、深さを、リムを、望んでいる。そこに大胆で個性的なデザインが加わる。唯一無二、しかし間違いなく見栄えのする深いリムがあり、圧倒的なまでの存在感が宿る。それが“クレンツェらしさ”なのだ。
誕生から30年を超えるクレンツェ。数あるホイールブランドの中でも屈指の歴史は、時代を超えて愛され続けているからこそのもの。これまでも、ケルベロス、バズレイア、LXZなど、数多くの名作を世に送り出してきた。そして、それはこれからも続くだろう。定番であり、憧れ。明確なカタチはないのに、どのモデルにも確実に“クレンツェらしさ”があり、履くだけで特別なオーラを纏える。それこそが、クレンツェ最大の魅力なのかもしれない。

現在クレンツェを担当する中村さん。2018年登場の『ウィーバル』から担当しているという。『三次元デザイン』という特徴は確立したが、実は今でも「デザインの自由度が高い」と話す。
大口径3ピースという“あるべき姿”
大口径で、3ピースならではの深いリム、そこに加わった『三次元デザイン』等々、クレンツェを語るうえで重要なワードがいくつかある。クレンツェにも数種類のシリーズがあるが、そのクレンツェの本質を突くシリーズがクレンツェそのものである。当然構造は3ピースで、深いリムがある。デザインは独創的で立体感溢れる造形。今年登場した『バズレイアID』は、そんなクレンツェを象徴するモデルになるはずだ。ID=アイデンティであり、クレンツェらしさを表していて、存在意義、集大成という意味合いもある。“柱”を得たクレンツェは、今後さらに進化を加速させていく!












クレンツェを1ピースで楽しむ贅沢
自由で大胆なクレンツェのデザイン。愛車がハイインセット仕様でリムがとれないが「クレンツェが欲しい」というオーナーのために開発されたのがEVOシリーズ。モデルによっては16&17インチの4穴仕様も設定される。実は最初は2ピースモデルからスタートしたそうだが、現在は1ピース構造となっている。クレンツェの特徴のひとつ、リムの深さは稼げないが、その分より大きく魅せるべく工夫が凝らされている。具体的にはリムオーバーデザインのモデルが多いのだ。だからディスク面以上のサイズ感があるというワケ。純正タイヤをそのまま使いたい人などにもピッタリのシリーズだ。










4穴モデルで最高峰のアートフォルムを堪能
リム径は16インチ、17インチで、リム幅も5.5Jまたは6Jからという設定のクラインフォルム。同シリーズはクレンツェの中でもコンパクトカー、軽カーに特化したモデル。4HでP.C.D.は100のみと割り切っている。ユニークなのは2ピース構造である点。小径でリム幅も控えめだけれども、クレンツェらしい三次元デザインやリムの深さを主張したいとうオーナーに打ってつけ。現状、2モデルが用意されている。



唯一無二が手に入るCOLOR COORDINATE
クレンツェは、メッキのイメージの強いブランドであり、それこそが塗装による“メッキ風”にはない、本物の上質感を生み出すポイントでもある。しかし、もっと個性=“自分仕様”を求めるオーナーのために、3ピースシリーズに向けて『カラーコーディネートシステム』を提供中(2ピースシリーズは一部対象)。しかも、専用サイトがあり、ウェブ上で自由に色味変更をチェックすることができるのだ! ぜひ試してみよう。



STYLE WAGON(スタイルワゴン) 2025年11月号 No.359より



